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ウィーン旅行記:第3日目 音楽、絵画、そしてバレエ

20120623_1第3日目:6月23日(土)

今日は11時から国立オペラ座で室内楽のコンサートのチケットを取ってあるのですが、それまでの時間がちょっと中途半端。

前日のオペラ座ガイドツアーの券には、国立オペラ座博物館(Staatsopernmuseum)の入場券も付いていて、こちらはいつでも使えますとのこと。
博物館のオープンは10時なのですがオペラ座の隣だし、コンサートの前の30分ぐらいで見ることができるだろうと行ってみることに。

(写真はすべてクリックで大きくなります)

外は小雨が降っている状態で、空気はひんやりとしています。

国立オペラ座博物館の場所はちょっと判りにくくて、オペラ座などのチケットを購入できる Bundestheater があるブロックの Hanuschgasse側から、建物の入り口をくぐっていったん中庭に入った奥の左手に入り口があります。

受付でガイドツアーの半券を見せると、日本語で書かれた解説ファイルを貸してくれました。
部屋の真ん中のショーケースにはオペラの舞台衣装が展示され、壁にはびっしりとオペラ座の歴史や歴代の総監督、音楽監督、各時代に活躍した歌手のことが写真パネルと文章で説明されています。
(手渡された日本語のファイルは、この壁の説明文の内容が日本語で書かれています。)

予想通り30分ほどで展示を見終って、室内楽のコンサートのためにオペラ座へ。

 

本日のコンサートの会場は、オペラ座の幕間の休憩室であるマーラーの間で自由席。
私の席からの眺めは、一番上に載せた写真のとおりです。

ウィーンフィルのメンバーによる室内楽のコンサートは、シーズン中毎月1回開催されているようでしたが、本日が今シーズンの最後。

プログラムは19世紀から20世紀の作曲家の作品

  • ルイ・シュポーア(Louis Spohr)作曲、七重奏曲 a-Moll Op. 147
  • ジャン・フランセ(Jean Françaix)作曲、クラリネット、ビオラとピアノのための三重奏曲
  • エルンスト・フォン・ドホナーニ(Ernst von Dohnányi)作曲、六重奏曲 C-Dur Op.37

演奏したのは PhilKlang Wien というウィーンフィルのメンバーによるグループ。
私はどれも初めて聞く曲でしたがなかなか面白かったです。

特に一番気に入ったのは、もっとも現代の作品になるジャン・フランセの三重奏曲。
ピアノの前で、ビオラとクラリネットの2人が譜面台を完全に向い合せに立てて、お互い向き合って演奏。
非常に速いパッセージで、ビオラとクラリネットが掛け合いのような演奏をする曲なので、お互いに顔を見て演奏する必要があったのですね。茶目っ気があって楽しい曲でした。

 

20120623_11 コンサートが終わる頃には薄日も差してきたので、歩いて美術史博物館(Kunsthistorisches Museum)へ。

ここの入場料にはオーディオガイドも含まれているので、日本語のオーディオガイドを借ります。
日本語のガイドは抜粋版になっているようなのですが、こちらの美術館は収蔵品も多いので、抜粋版でもちょうど良いぐらいでしょう。

20120623_2 入口正面の大階段を上がっていくと、足場のようなものが組まれています。
これは、この階段ホール吹抜けの天井近くにあるクリムトの壁画を間近で見ることができるようにと、期間限定で設けられたもの。

Face to Face with Gustav Klimt という生誕150周年を記念した特別展の1つになります。

ほぼ目の高さで壁画を見ることができたのはとても良いのですが、天井近くのため、プラットホームの上は熱気が籠ってかなり蒸し暑く、具合が悪くなって座り込んでしまった方もいらっしゃいました。

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この美術館には名品が山ほどありますが、私が楽しみにしていたのはブリューゲルの作品。

ここはブリューゲルのコレクションでは有名な美術館なので、「バベルの塔」の前には多くの人が足を止めていましたが、少し待っていれば同じ部屋の別のブリューゲルの前もせいぜいこんなもの。

20120623_3 ベラスケスの描いた「マルガリータ王女」の肖像画3点もありました。

アラトリステの恋敵ということになっていたスペイン国王フェリペ4世の王女のマルガリータは、神聖ローマ皇帝レオポルト1世との結婚が決まっていて、その成長ぶりを報告するために、これらの肖像画はここウィーンに送られてきたのだとか。

フェリペ4世は「ドン・カルロ」のフィリッポ2世(フェリペ2世)の孫にあたりますから、このマルガリータ王女はフィリッポ2世のひ孫ですね。

ここにはフェルメールの「絵画芸術」も収蔵されているのですが、ちょっと可笑しかったのが、この絵の前にひっかかっていたのが日本人ばかりだったこと。
ニューヨークでもフェルメールの絵は特に人気があるようには見えませんでしたが、やはりフェルメール、フェルメールと大騒ぎするのは日本人だけなのでしょうか?

 ~*~*~*~*~*~

さて今晩は、ウィーン国立歌劇場のバレエ・シーズンの最後を飾る、ヌレエフ・ガラ 2012 へ。
こちらもオペラのチケットが取れたことを確認した後、1月中にスタンバイに入れておいたら意外にあっさりとチケットが取れました。

プログラムは以下のとおり。

第1部

「白鳥の湖」 第2幕より抜粋(振付:ルドルフ・ヌレエフ)
 オデット: マリア・ヤコヴレア
 ジークフリート王子: ロマン・ラツィク 他

「ブラック・ケーキ」 より (振付:ハンス・ファン・マーネン)
 ダグマー・クローンベルガー / エノ・ペシ

「グラン・パ・クラシック」 (振付:ヴィクトール・グソフスキー)
 リュドミラ・コノヴァロワ
 ウラジーミル・シクリャローフ(マリインスキー・バレエ団)

「若者と死」 (振付: ローラン・プティ)
 キリル・クルラーエフ / オルガ・エシナ

第2部

「ライモンダ」 第1幕より アダージョ (振付:ルドルフ・ヌレエフ)
 ライモンダ: ニーナ・ポラコワ
 ジャン・ド・ブリエンヌ: ロベルト・ガブドゥリン(ポーランド国立バレエ団)

「ラウレンシア」より パ・デ・シス (振付:ワフタング・チャブキアーニ)
 イオアナ・アヴラム - デニス・チェリェヴィチコ
 橋本清香 - リチャード・サボー
 ナタリー・クッシュ - ダヴィデ・ダト

「オネーギン」 第3幕より パ・ド・ドゥ (振付:ジョン・クランコ)
 タチヤナ: マリア・アイヒヴァルト(シュツットガルト・バレエ団)
 オネーギン: マニュエル・ルグリ

「4つの最後の歌」 (振付: ルディ・ファン・ダンツィヒ)
 マリア・ヤコヴレア - アレクサンドル・トカチェンコ
 イリーナ・ツィンバル - グレイグ・マチューズ
 ニーナ・ポラコワ - ロマン・ラツィク
 ケテヴァン・パパヴァ - アレクシス・フォラボスコ
 シェーン・A・ウェルスナー

第3部

「ロメオとジュリエット」 第1幕より パ・ド・ドゥ (振付:ルドルフ・ヌレエフ)
 ジュリエット: ナタリー・クッシュ
 ロメオ: デニス・チェリェヴィチコ

「くるみ割り人形」より 花のワルツとパ・ド・ドゥ (振付:ルドルフ・ヌレエフ)
 クララ: リュドミラ・コノヴァロワ
 王子: ウラジーミル・シショフ

「コンサート」 (振付:ジェローム・ロビンズ)
 バレリーナ: イリーナ・ツィンバル
 男: エノ・ペシ 他

なんとも豪華なプログラムで、午後6時半から10時半までたっぷり。

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本日の私の席は、2 ラング・ロージェ(3階ボックス席)下手側の12番の1列目。
舞台全体が見渡せる、見やすいとても良い席でした。

「オネーギン」はラストの、タチヤナをオネーギンがかき口説くもののタチヤナに拒絶されるシーン。
バレエ版では手紙のシーンで、オネーギンがタチヤナの手紙を目の前で破り捨てるとどこかで読みましたが、ラストではそれに呼応するようにタチヤナがオネーギンの手紙を目の前で破り捨てるんですね。

オペラ版では手紙を突き返す演出を見ましたが、プーシキンの原作では実はオネーギンはタチヤナの手紙を捨てられなくて、ずっと持っているのですから、原作<オペラ<バレエ、とだんだんオネーギンのひどい奴度がアップしていくみたいです。

今回のオネーギンはバレエ団の芸術監督でもあるマニュエル・ルグリが踊ってくれたのですが大変素晴らしかった。品格がありますよね。

すごく面白くて大笑いだったのが、最後の「コンサート」

実に細かく笑えるポイントが組み込まれていて、最初はクスクス笑っていたのですが、あんまり笑ったので最後には涙まで出てくる始末。まさかオペラ座のバレエであんなに笑うとは思いませんでした。

印象的だったのは、「若者と死」のキリル・クルラーエフ。
次第に死に魅入られていく若者を、鬼気迫る迫力で踊り、強い印象を受けました。
他の観客のみなさんもそうだったらしく、カーテンコールでも一際拍手が大きかったように思いました。

twitter/punkt_ochibo

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コメント

うわ~!すごい豪華なプログラム!(あ、バレエのことです)
ルグリ自らがオネーギンのパ・ド・ドゥを踊ってくれるとは!

オネーギンのバレエは全幕通してとても美しいので、
私は大好きな作品の一つです。

「若者と死」も強烈な印象を残す作品で大好きです。
まだ生でこの作品を観たことがないので、いつか一流のダンサーで観たいと思っています。

ウィーンのダンサーはほとんど知らないのですが、日本人も多く在籍しており、
ルグリが芸術監督になってからずいぶんレベルが高くなったとか。
この5月に来日もしましたね。

投稿: 娑羅 | 2012.07.22 22:56

娑羅さん
これでもか!というぐらい盛りだくさんで豪華でした。
バレエの舞台を見るのはずいぶん久しぶりですし、良し悪しが解るほど数も見ていないのですが...
それでもルグリがすごいというのは伝わってきました。

バレエのオネーギンにも興味が湧いたので、ちょうどこの秋にオネーギンのバレエ公演が東京と横浜でもあるみたいですし、全幕を観てみようと思っています。

5月の来日の時のサイトは旅行前にダンサーの情報を仕入れるために見ました。
来日したソリストクラスのダンサーはほぼ全員、今回のガラ公演に出ていましたから。

投稿: punkt | 2012.07.23 01:30

こんばんは!

「オネーギン」いいですよね~~(≧∇≦)
私はシュトゥットガルト・バレエの来日時に見ました(^○^)/♪ 素敵だったなぁ~(うっとりheart01
しばらくバレエを見ていなかったけど、punktさんの旅行記を読んだら見たくなってきました☆

投稿: ミズタマリ | 2012.07.26 01:25

ミズタマリさん
「オネーギン」は全幕を見ていないので、こんどはぜひ全幕を見てみたいと思ってます。
バレエ、いいですよね。

投稿: punkt | 2012.07.27 01:19

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