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METライブビューイング「ドン・カルロ」

Don_carlo_1METライブビューイング「ドン・カルロ」の感想は、当然書いたと思っていたのがすっかり忘れていたことに気が付きました。

お気に入りの1人のサイモン・キーンリーサイドが出演していたというのに、書いていなかったとは不覚...というわけで日付を遡って思い出しながら書きます。

ヴェルディの歴史大作オペラ。
重要な役が5人もあって、それぞれに見せ場が聞かせどころのアリアがあるという凄い作品です。

スペイン王子ドン・カルロ(ロベルト・アラーニャ)とポーザ侯爵ロドリーゴ(サイモン・キーンリーサイド)の友情のデュエットは一度聴いたら忘れられない名曲ですね。(YouTube にあるこれは、日付から判断するとおそらくドレスリハーサルの映像ではないかと。)

ドン・カルロとフランスの王女エリザベッタ(マリーナ・ポプラフスカヤ)がお互いに一目惚れするフォンテンブローの森のシーンがある5幕版なので、エリザベッタがドン・カルロの父親、スペイン王フィリッポ2世(フェルッチオ・フルネラット)の王妃になってからも、ドン・カルロが恋を諦めきれない理由が良くわかって良かったです。

そうでないと、ロドリーゴが非常に理想に燃える高潔な人物として描かれているのに比べると、どうもドン・カルロは主役とはいえいつまでもウジウジと昔の恋に悩んで、エリザベッタにつきまとうダメ息子に見えてしまいがちですからね。

ポプラルスカヤのエリザベッタは、自分の感情を犠牲にして王妃としてのつとめを果たそうと決心してからが、悲壮感がありながらも気品があって凛としていてとても良かったです。

キーンリーサイドのロドリーゴは、ドン・カルロには親友として愛され頼りにされ、フィリッポ王にはただ一人胸の内を打ち明けることができる者と自分の息子以上に信頼され、最後にはドン・カルロのために身を捨てるという、キャラクター的にも美味しい役ですが、誠実さや高潔さがにじみ出ていて大変ステキでした。
銃で撃たれて死ぬシーンでは、ほとんど舞台にうつ伏せの状態で歌っていましたが、最近のオペラ歌手は大変ですね。

Don_carlo_2

フィリッポ2世はフィリッポを歌わせたら当代随一とも言われているフルラネット。さすがです。
ゆっくりと夜が明けていく寒々とした部屋で、消えゆくローソクを傍らに歌われる、孤独と悲哀に満ちた「彼女は私を愛したことがない」は素晴らしかったです。

そして宗教裁判長とフィリッポ王の対決のシーン。
バスとバスというのはなんとも迫力がありますね。

キャストはほぼ完ぺきという感じだったのですが、ただ一人残念だったのがエボリ公女役のアンナ・スミルノヴァ。
エボリ公女は自分で「自分の美貌を呪う」と歌う凄いアリアがあるのですが、さすがに「美貌を鼻に掛けていた」というのはちょっと無理が...
歌い方も、ただ絶叫している感じであれはあまりいただけませんでした。

他が揃っていただけに残念でした。

twitter/punkt_ochibo

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