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「ザ・ロード」に関するヴィゴのインタビュー記事@アルゼンチン

日本よりほんの2、3日「ザ・ロード」の公開が早かったアルゼンチンの Dairio Perfil に6月20日に掲載された、ヴィゴ・モーテンセンのインタビュー記事を、viggo-works の Ollieさん、Sageさん、Zooeyさんと Gracielaさんが英語に翻訳してくださいました。

この記事の中で、ヴィゴがはっきりとワインスタイン兄弟に怒りを表しているのが特徴的なので、全文をご紹介します。

その前に、「ザ・ロード」の公開劇場が増えてるようです。
公式サイトの Theater のチェックをお忘れなく。

すべてを与える習慣

         by Juan Manuel Dominguez

アルゼンチン人。クエルボ。ロード・オブ・ザ・リング。百万ドルのセットで人々にマテを飲むことを教える人。驚くべきヴィゴ・モーテンセンは多くの名前と多くの姿を持っている。彼はこれまでに見られた映画史の中でもっとも大きな大作(ロード・オブ・ザ・リング)で”王”になることができ、デイヴィッド・クローネンバーグの指揮の下、全く強靭で暴力的になることができ、彼自身の出版社 Perceval Press(彼の友人 ファビアン・カサスのおかげでアルゼンチンの詩人のアンソロジーを出版した。)の編集者と著者になることができる。今は、少なくとも「ザ・ロード」の中では彼は名前がない。コーマック・マッカーシー(これもまた映画化された「血と暴力の国」の著者)の本に基づく未来の荒廃の中の打ちのめされた世界で、彼は息子と一緒に旅をして生き残っているただの父親だ。彼と子供。他には何もない。そう、だが彼は、彼自身のアルゼンチン人のスペイン語で、この国では木曜日に公開される「ザ・ロード」について話すのにコルタサル(訳注:アルゼンチン人の作家、フリオ・コルタサルだと思われます。)を引用する(「すべてを失い再び始めなければならないと宣言する勇気があれば、何も失うものはない。」)ことができるし、サンロレンソのジャージをケイト・ブランシェットのお腹にかけて、広く隙間の開いた歯、古典的な振る舞い、映画制作に対する最高のやり方とそれを大切にすることで彼が何を信じているかを主張する。あたかも王であるかのように。

「ザ・ロード」は打ちのめされた世界の父と息子の日々の生活の物語を語り、それを非常にリアルな方法でおこなっています。あなたがホームレスと一緒に生活してこの役のためにかなり体を作ったというのは本当ですか?

実のところそうだ。少年にとってそうであるように私にとってこれは肉体的な挑戦だった。このような世界の映画で栄養が行き届いた人々が登場したら変だろうからね。寒さ、雨、雪、森、子供を肩に乗せて運ぶこと、肉体的な挑戦よりも感情のレベルは精神的なものだった。時々私は道を踏み外させられた。私はある種のトランス状態になったものだ。これにはコーマック・マッカーシーの原作本に関係あるものがたくさんある、ある程度直接的で、同時に詩的で、ヘミングウェイの短いフレーズの合成だが、私にとってはより詩人の魂を持っていた。

 

この映画にはなにかとても自然なものがあります。すべてがロケ地で撮影されていて、それらが死にゆく世界のイメージであることを考えると驚くべきことです。

当初から私たちはこれが困難なのは知っていた。私は繊細な、だが死に物狂いの役柄を作り出さなければならず、とても困難な時間になろうとしていることはわかっていた。その上、ペンシルベニアの冬や破壊されたニューオリンズ近郊(その幽霊のようなもの、廃墟、亡くなった人々は特殊効果ではなく事実だった。)の真っ只中。風景は本物だった。これがなぜ、人がそれらと同等でなければならないかということだった。実際、風景は私たちを助けた。それに影響されたら、その役を中途半端にすることはできなかった。

 

これは、あなたが100%危険を冒してあなたの仕事に対して並外れた献身をしていることを見せています。どのように役を選ぶのですか?

幸運である必要がある:良いものがあなたの前にやって来る必要があって、あなたはその見分けがつく必要がある。お金を稼ぐことと有名になることだけを求める人たちもいる。私はそうではない。幸運を上手に使う心構えが必要なんだ。私は「ロード・オブ・ザ・リング」の前、長年の間仕事してきたが、あの映画の後になってはじめて多くのドアが私に開いたのだ。

 

実際には、アメリカでこれが上映される時の問題のために、あなたはこの映画に多くのサポートをしました。

これが映画館に来てとても嬉しい。実のところアメリカの配給業者ワインスタイン兄弟が - これは他に言いようがないので申し訳ないのだが - 彼らがこれを完全にめちゃくちゃにした。彼らはこの映画を何か別のものに、「ザ・ロード」と比べたら芸術的に二流の映画として宣伝しようとお金を使った。それについて解説すると、北米マーケットはその映画が海外に出て行くのに強い影響力があるからなんだ。私たちはそこで姿を消してしまった。結局のところ、この映画はそこにいなかったのでそれは問題ではなかった。そしてそうであることは私にとって重要なのだ。あの海賊たちがこれを売り出したひどいやり方にもかかわらず、この映画は彼らが望んだよりも長く持ちこたえようとしている。

 

ヴィゴは彼の将来についての質問の間も私たちが友達の間にいるようにし続けた:「来年、アルゼンチンで映画を1本作るつもりなんだ。」と彼は私たちに請合った。だが、ルネッサンスマンだけができるように、彼は私たちにさらなる計画について話した:「ファビアン(・カサス)と話すことは私にとって新しい教育だよ。今年は2ヶ国語の自分の詩の本を出版する予定なんだ。これをこんどの10月にあなたの国で紹介するつもりだ。そしてより人類学に重点を置いた本のシリーズもやってくる。」と彼は明らかにし、彼の人生で次にくるものを前もって見せた。

 

主観とマラドーナ教

ヴィゴ・モーテンセンは私たちの国に対して、毎回私たちを訪問するたびにはっきりと表明する特別な愛着を感じている。そして何よりもサッカーに対して、サンロレンソのファンとして。それでもなお、彼はアルゼンチンの現在について言及するのをためらう。「一般化するのは難しい。どこにでも、アメリカにも混乱はある。それに加えて、私はここで育ってこの場所に愛着があるので客観的になれないんだ。そして人は無知があらゆる帝国の典型だと知っている。」と彼は主張する。だから、バーでの話なのだが、とても正確で、“loco de la guerra”の代わりに“loco de guerra”と言う能力があり(正しくは“loco de la guerra”(狂った戦争)だが“loco de guerra”はブエノスアイレス式の言い回しか?)、ヴィゴはアルゼンチン人とか他の何かというよりも、彼がやることすべてに熱心に取り組む、誠実で正直な男としての印象を与える。

そして彼はこれまで計画を持たずに毎日に注意をすることの方を好むことを認めた。「これは『ザ・ロード』のようなんだ。世界の終末に対して準備をするのは困難だよ。」

やはりヴィゴは相当、ワインスタイン兄弟のやり方を腹に据えかねているみたいですね。

 

【おまけ】 viggo-works のこちらに、ヴィゴの写真を使った記事を掲載した Q magazine 8月号のスキャン画像があります。

twitter/punkt_ochibo

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コメント

punktさん
翻訳ありがとうございます。 まったく、TWCのプロモは間違っていましたよね。
公式サイトにゲームを作った時には、呆れましたもの。
ロバート・デュヴァルも怒っていましたし、ヴィゴの怒りも尤もです。
日本の宣伝は正しいとつくづく思います。昨日やっと観て来たんですが(大阪です)
平日の昼間で7~8割の入りでした。
上映館も増えて、ヴィゴに喜んでほしいですね。

投稿: spring | 2010.07.06 08:59

あれは「ザ・ウオーカー」と間違えているとしか思えない宣伝でしたものね。
本当に作品がかわいそうでした。

なぜ全米ベストセラーになったのか、原作を読めばすぐにわかるものを、あれだけ外したということは、トップが原作を読んだことがないという証拠のように思います。

投稿: mate_tea | 2010.07.06 20:55

springさん
>ロバート・デュヴァルも怒っていましたし、ヴィゴの怒りも尤もです。
そうでしたね、ロバート・デュヴァルも怒ってましたね。
作品の真価をまったく無視したやり方は本当にひどかったですものね。

mate_teaさん
金儲けのことしか考えていず、この作品がどういった作品なのかといったことは二の次、三の次でしたからね。
まったく作品に対する敬意や愛情が感じられないのが本当にがっかりでした。
それに比べれば、たとえ公開規模が小さくても、今回の日本のプロモーションの方向性は正しいと思うので良かったです。

投稿: punkt | 2010.07.06 23:56

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