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「父の名のもとに」 La Nacion 2010年6月22日のヴィゴのインタビュー記事

Lanacion20100622 日本における「ザ・ロード」の公開は東京で6月26日からでしたが、アルゼンチンでは ”La carretera” というタイトルで6月24日から公開だったようです。

その公開に合わせて、6月22日に La Nacion にヴィゴのインタビュー記事が掲載されました。

それをいつものように viggo-works の Ollieさんと Zooeyさんが英訳してくださったので、ご紹介します。

父の名のもとに

        by Natalia Trzenko

明後日に封切られる「ザ・ロード」の主役が最もアルゼンチン人らしい慣用句で、彼の仕事、映画、そして彼の人生における愛 - サンロレンソについて語る。

彼が髪型を何回変え、体形を修正し、あるいは髭を生やしたかは問題ではない。ヴィゴ・モーテンセンについてアルゼンチンの視聴者を最も驚かせたのは彼の話し方だ。(以前に彼が話すのを何回聞いていようとも)「ロード・オブ・ザ・リング」でアラゴルンを演じ、「アラトリステ」でカピタン・アラトリステを演じ、「イースタン・プロミス」でロシア人ギャングを演じたこの男が、生まれつきのブエノスアイレス人のようにスペイン語を話すのを聞くのはなんと驚くべきことだろう。

アルゼンチンの Distribution Company によって明後日公開される「ザ・ロード」の主役のイメージと、彼が使う訛りとアルゼンチン人の慣用句を結びつけるのは難しいままだが、彼は来年を最大限に使って彼の最初のアルゼンチン映画、ついに具体化する Ana Piterbarg の監督デビュー作、”Todos tenemos un plan”(Everyone Has a Plan)を撮影する予定だ。今のところは、コーマック・マッカーシー(「ノーカントリー」の原作である本に関わってもいる)によるピュリッツァー賞受賞の小説に基づく映画の中の、名前も姓もない男を演じている。この中で彼は、特定されることもなく目にすることもない世界の終末によって打ちのめされた世界の真っ只中で、その帰結は彼のあらゆる皺と、彼に同行する子供(コディ・スミット=マクフィ)の涙の一粒一粒に受け取られる。

「私たちが撮影したものはこの本に極めて忠実だった。たとえ恐怖と絶望が極限状態だったとしても、この映画が見せる父と息子の間の愛は本物だ。危機に直面した人々の違ったやり方は、すべての人に理解されるだろう。」と、この役のために体重をかなり落としたモーテンセンは言った。(体重を落としたのが)あまりにたくさんなので、彼らがその中を旅するこの荒れ果てた風景の中で、風が吹くたびに彼はもう一歩進むことができないのではないかという印象を与える。だが彼は、ひどく無垢な様子の少年を後ろに従えて道に沿って歩き続ける。

 

男の息子

「この映画にはとても美しく優しい瞬間があるが、それがあるのは私の相手役が、この偉大な俳優、天才がいるからなんだ。監督のジョン・ヒルコートと私は同じ仕事を同じ熱心さでやることはできただろうが、もしも私たちがコディが持っているような才能と人間としての深みのある若い俳優を見つけなかったら、私たちはここまで到達できなかっただろう。」と、大人の俳優にとって子供と一緒に仕事をする以上にひどい罰はないという偏見に挑戦したこの俳優は思い起こした。

「彼のスタミナには感銘を受けたよ。なぜなら、私は痩せていていつもよりも寒さの影響を受けたとはいえ、彼にとっては - 彼はオーストラリア人で雪を見たことがなかった - これはまったく新しい経験だった。彼はあの不便な待遇の中でとても成熟したやり方で理解し、私にこう言った『ぼくたちがやっていることはすべて、ふりをしなければならないということで十分難しくて、その上に寒いよね。本当のところ、それを感じる方が簡単だよ。』その風景もまた助けになった。それは私たちが本物さを減じることができないほど、あまりにリアルだったので私たちの尺度となったのだ。」とモーテンセンは、ハリケーン・カトリーナに襲われた地域、ワシントン州の火山や鉱山によって破壊された地域の中で過ぎ去った撮影の月日を思い返した。

撮影の肉体的な困難さに、だが中でもとりわけ精神的な困難さに直面するために、この俳優は、しばしば彼と同業者を差別化し極限まで耐えるあるプロセスを働かせた。

 

アルゼンチン関係

「世界の終わりのための準備をすることはとても難しい。私にとって準備は、ある種の画像、映画を見てメモを取ることだった。壁に書いた重要なこと、私を考えさせる物事があった。肉体的な、また精神的な危機の瞬間は、見る人にどのようにやっているのかを伝えるものなのだ。ずっと、まさにホセ・オルテガ・イ・ガセト(訳注:スペインの哲学者。1883-1955)からの引用を示していたよ...このノートブックにあるんだ。読み上げようか?」モーテンセンに頼むと、彼は「承知しました、もちろん。」といって朗読を始めた。

哲学的な幕間を終えると彼はフローベルの言葉を思い出し、そしておしゃべりを始めてほとんど20分後、彼の大好きな話題 - 少なくとも彼がアルゼンチンにいるときには - サンロレンソになった。彼はこれを父親たち、息子たちと終末後の世界における人間性の運命についての会話に入れるだろう。話題の間の関係はいささかありそうもなく、ちょっとこじつけのように思えるが、モーテンセンは本物のサッカーファンのみが持つことができる情熱でもって、なんとかそれをやってのけた。

「私たちのスペイン人の撮影監督ハビエル・アギレサローベにはアルゼンチン人のアシスタント、ブエノスアイレス人で熱狂的なロホ(インデペンディエンテ)のサポータ、マティアス・メサがいて、コディにものすごくプレッシャーをかけたものの彼をインデペンディエンテのサポーターにすることができなかった。あの子はチョリパン(訳注:焼いたチョリソーをフランスパンに挟んだアルゼンチン式サンドイッチ)とマテを頼むことと、ブエノスアイレス訛りで驚かせてスペイン人を困らせることを学んだんだ。彼は純然たるクエルボ(カラス)だよ。私は「カラスの福音」を世界中に広めているんだ。これは単に私の使命というだけでなく、私の一生の職業で仕事なんだ。映画、詩や残りのすべては趣味なんだ。カラスの福音を広めることは私が献身的に打ち込んでいることなんだ。」とモーテンセンは熱心に、どうやってかは本当にはわからないものの、二、三の言葉と多くの想像力で荒涼さとその真っ只中で生き延びようともがく彼の役柄を、彼の取り付かれたようなチームへの愛による最近の運動と結びつけるゴールに到達した。

「これらの役柄、父と彼の息子は、とても寒いようにみえるにもかかわらず、実際は彼らが着ているぼろの下に、何気なくサンロレンソのTシャツを着ているんだ。」とこの俳優は言って笑った。

それにもかかわらず、彼が何かとても真剣に話をしている印があって、もしも私たちが知っているように世界の終りに直面するために彼が呼ばれたとしたら、彼は彼の心に強く押されたチームのTシャツとともにそれをするだろう。

ヴィゴったら、ついに「カラスの福音」の伝道師宣言です(笑)。
ちょうど、今日発行されたフリーペーパー TOKYO HEADLINE の表紙がこの「カラス教」の伝道師ヴィゴの写真ですよ coldsweats01

コディ君もまわりのおじさんたちに、自分のチームのサポーターになるように強要されていたみたいですが、いつもくっついていた伝道師ヴィゴに洗脳されちゃったんでしょうかね?

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コメント

punktさん
いつも翻訳ありがとうございます。
いや~、ヴィゴったらサンロレンソ狂が高じて、「カラスの福音」の伝道師ですか?
星の数ほどインタビューをこなしたので、いい加減飽きてきて(?)むりやりカラス教に話を引っ張っていますね(笑)
今頃ヴィゴは、ワールドカップでのデンマーク敗退を悲しんでいるのでしょうか?
いや、アルゼンチンの勝利を喜んでいるでしょうか?どっちもだったりして。
間違い無いのは、トレイラーの中が赤青で埋め尽くされている事でしょうね(笑)

投稿: spring | 2010.06.30 09:48

spring
ヴィゴは間違いなく、デンマークの敗退を嘆き、アルゼンチンの次の試合に備えているところだと思いますよ。
次はアルゼンチン対ドイツだから、現地の撮影スタッフと敵味方ですね。

投稿: punkt | 2010.07.01 01:12

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