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ラ・フォル・ジュルネ「熱狂の日」音楽祭2010

20100504lfjゴールデンウィーク恒例、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2010 note に今年も行ってきました。

今年の音楽祭は5/2~5/4の3日間でしたが、私が参加したのは5/3の午後からと5/4の1日半でした。

なお、今年のメインテーマはショパンでした。

 

私が聴いたプログラムから、印象深かったものについてご紹介します。

 

<マスタークラス>

音楽祭の有料コンサートのチケットを1枚持っていれば、だれでも無料で参加できるというプログラムの1つとして、この公開レッスンがあります。
気にはなっていたものの、けっこう早い時間から列に並ばないと入場できない人気プログラムなので、今まで聞いたことはなかったのですが、今回は空き時間もあったので、ロマン・ルルーを講師にしたトランペット、トリオ・ショーソンを講師にしたピアノ三重奏の2つの公開レッスンを見るくことができました。

2つのレッスンは先生も生徒さんも違うわけですが、どちらも共通して真っ先に指摘されていたのが楽器の立ち位置。
伴奏のピアノや、三重奏の仲間とアイコンタクトを取りやすい位置に必ず身を置くこと、そして客席とのコミュニケーションの妨げにならないように譜面台を高くし過ぎないこと、と共通して指摘していたのが面白いと思いました。

また、日本人の生徒さんたちは、譜面どおりにきちんときれいに演奏できるのですが、きちんとし過ぎていて面白みや感情が伝わってこないのですね。もっと演技するように、もっと伝えたい感情を前面にだすようにと、アクセントの置き方やここぞというところで楽器をもっと鳴らしたり歌わせることを教わっていくと、みるみる演奏が生き生きしてくるのが判って、とても面白かったです。

 

<ショパンの葬送>

NHKのハイビジョンでも放送された、5/3の回を聴きました。
ショパン自身の遺言で、マドレーヌ寺院でおこなわれたショパンの葬儀では、モーツァルトのレクイエムが演奏されたとのこと。
それを再現したこのコンサートでは、まずオルガンによるショパンのピアノ曲の演奏、弦楽アンサンブルによるショパンの「葬送行進曲」の演奏の後、ミシェル・コルボ指揮、ローザンヌ声楽アンサンブルによるモーツァルトのレクイエムが演奏されました。

モーツァルトのレクイエムは私が所属している合唱団の今年の定期演奏会曲目なので、特に興味を持って聴きました。
繊細で美しいレクイエムでした。
特に、合唱のピアニッシモの部分の透き通るような美しさは素晴らしかったです。
キリエのフーガのメリスマが非常に軽やかで快速、ちょっとあっさり味な気もしますが、演奏会場がクラシックの生演奏にはあまり向いているとはいえない5000人も入る大ホールに、さほど大勢でもないあの人数の合唱であれだけ聞かせるのですから、たいしたものだと思います。

 

小曽根真 : ショパンの作品による即興演奏>

ラ・フォル・ジュルネ常連のジャズピアニスト小曽根真さんによる即興演奏。
私は5/4の回を聴きました。
小曽根さんの手にかかると、メランコリックなショパンが小粋に大変身。
2008年に聴いた時も思いましたが、とにかく音がきれい。
どんなに早いパッセージを弾いても、音の粒が1つ1つくっきりとしていてキラキラと輝くようで、決して音が濁らないのがすごいと思います。
歌のアナ・マリア・ヨペックさんが入ったものの演奏ではさすがジャズ・ミュージシャン、彼女との呼吸をはかるために彼女の顔からほとんど目を離すことなく弾いていたのがとても印象的でした。

 

モーション・トリオ

ラ・フォル・ジュルネの楽しみとして、普段めったに聴くことがない楽器や曲に出会えることがあると思います。
私の場合、意識して珍しい楽器のコンサートのチケットをとろうと思っているのですが、そういう観点で選んだのがアコーディオン三重奏のモーション・トリオでした。(モーション・トリオの写真はこちらの公式ブログでどうぞ。)
これが大当たり!
とっても面白かったです。
アコーディオンの概念を覆す超絶技巧の演奏方法が次々と。

コンガのようにアコーディオンを打楽器として叩くシーンがけっこうあったのですが、これが良く響いていい音がするのでびっくり。
他にもストップを押しながら楽器をゆすってヴィブラーとをかけたり、雅楽の笙のような音色をだすかと思えば、超低音のパイプオルガンみたいな音もだすし、鍵盤やストップを押さずに空気抜きだけを開けて蛇腹を動かして、風の効果音のような音をだしたり...
アコーディオンであれほど多彩な音や表現ができるとは。

客席も熱狂で、予定を大幅に超過してアンコールをしていました。

 
<6台のピアノによるヘクサメロン変奏曲>

ピアノが6台ずらっと並んでいる舞台写真を公式ブログのこちらでご覧下さい。

開演が22:15で終演予定が23:00というすごい時間のコンサートなのですが、6台のピアノというのをどうしても聴きたくて、終電には十分余裕があることを確認してチケットを購入しました。(遅い時間にもかかわらず、客席は満席でした。)

演奏会の合間に、丸ビルでラ・フォル・ジュルネに合わせて開催されていたショパン展に駆け足で行って、ショパンの自筆譜というのを拝んできたのですが、その展覧会の中で当時のコンサートのプログラムが紹介されていて、その中にこの6台のピアノによるヘクサメロン変奏曲が出ていました。
ショパンの時代に、こんな曲が演奏されていたのですね。

今回は編曲も新たにされたものらしく、6人のピアニストの1人として参加している小曽根さんがピアノを弾き始めると、とたんに音楽がア・ラ・オゾネのジャズになり、またクラシックに戻っていくというのがとても面白かったです。

アンコールもこの曲の後半部分を弾いていましたが、小曽根パートは即興演奏なのでさっきとはまた違ったバリエーションで弾いてくれて、とっても良かったです。

音楽祭全体でも一番最後のコンサートの1つということもあって、客席は沸きに沸いてスタンディングオベーションが長く続いていました。

 

今年は屋台村の食べ物にも挑戦できたし(Twitter でチャーシュー丼がおいしかったとつぶやいている方がいたので私も食べてみましたけど、たしかにおいしかった!)、楽しい1日半でした。

来年のラ・フォル・ジュルネは、本家ナントではブラームスとその時代の音楽家たちがテーマになるようですが、日本の方はどうなりますやら。

来年もきっとまた行きます。

twitter/punkt_ochibo

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コメント

こんにちは~!sun

「ラ・フォル・ジュルネ」行ってこられたのですね!
今年は関西方面でも開催されたのですが
微妙に遠い琵琶湖でしたので、やっぱり「TV鑑賞」(それも地上波coldsweats01)となってしまいそうですsweat02
通りいっぺんのショパンの曲の紹介だけではなく
毎年の事ながら充実したプログラム、
聴きに行かれたpunktさんがうらやましいですconfident

そしてpunktさんも今年はモーツァルトレクイエムを演奏されるのですね。
私もそうなものですから、なんだか嬉しくなってbellしまいましたnotes
改めてモーツァルトの凄さを感じる曲ですね。

投稿: かづちゃん | 2010.05.07 14:46

かづちゃん
ラ・フォル・ジュルネを聴きにいくのも、もう4年連続になりました。
今年は、新潟、金沢、びわ湖とずいぶんあちこちで開催されたようですね。
お、かづちゃんもモツレクを練習しているのですか?
ほんとうにあれは名曲ですよね。
歌い甲斐がある曲です。

投稿: punkt | 2010.05.07 22:27

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