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”The Road”のプロダクションノートより(2)

再び、”The Road”公式サイトに掲載されていたプロダクションノートからのご紹介です。
以前に掲載されていて、より詳しかったプロダクションノートから、プロデューサーやヴィゴがコディ君について称賛している部分です。

これまでの数々のインタビューの繰り返しになる部分もありますが、ヴィゴが熱く語っているのでご紹介したいと思います。

コディについて、プロデューサーのシモンズは自分が11歳の時のことを考えると、そのプロフェッショナルさ、集中力に驚いている。

「つまり彼は11歳の少年だということだ。私は自分が11歳のころどんな風だったか思い出した。軍隊ごっこをしてあたりを走り回り、マンガをいたずら書きし、それがすべてだった。だがコディがやってくるとコディは1日9時間仕事をした。彼は朝セットにやってきて、メイクアップとヘアセットを経由してセットに立ち、大人の俳優のように集中した。彼にはきわめて優れた存在感がある。そして彼がちょっとその辺りを回ってセットから走り出て他の10歳の少年と遊び、彼らはその外でカウボーイとインディアンごっこをしているのを見るのは素敵だった。そしてその遊びを終えてセットに戻ってくると、彼はまたこの驚くような俳優になるのだ。」

「彼は並外れた、並外れた俳優だよ。」とモーテンセンは言う。「彼の演技は歴史的な演技になると私は思う。本当に、これは人々が何年も、何年も覚えているものの一つになると思う。」

10~11歳ぐらいの男の子といったら悪戯盛りですからね、長時間の仕事を長期間こなすだけでも驚異的なのに、決して快適とは言えない環境で、子供らしく振舞うかと思うとすぐにプロフェッショナルに切り替えられるというのはすごいですよね。

そして、息子から学ぶこのサガの中の父親のように、モーテンセンはコディと一緒に仕事をすることは俳優として天啓だったと言う。「コディは素晴らしい才能、素晴らしい存在感を持っているが、最も重要なのは、いつもその瞬間に彼がいる地点でリラックスすることができる天賦の才能をもっているということだ。彼は、脚本にはないもののセットで実際に起きていること、私たち二人の間に起きている、実際の瞬間からほとんどまったく離れることがない。この物語のほとんどはこの二人 - 男と少年のことだ。彼らはほとんどいつも同じ汚れた服を着ている。彼らは多くは話さない。天候は一様にひどい。これは荒々しくとても険しい。だがこれが、本当の感情の旅を引き起こすことができるのなら、魂の旅という言葉を使うことができるかもしれない。」

そして、やはりここでもあの決定的な撮影の瞬間の話がでてきます。
滝の水でヴィゴがコディの頭を洗うシーンの撮影ですが、雪解け水の水温は恐ろしく冷たく、おそらく7℃ぐらいしかなかっただろうとのことです。

シモンズはそのシーンの説明を続けた。「何が起きたかというと、ヴィゴがコディを取り上げて彼の頭を水の中につけたが、その水がコディにはとても衝撃的だった。それは文字通り彼をショック状態にした。それがあまりに苦痛だったので彼は泣き出して止めることができなかったのだ。そしてヴィゴは彼を腕の中に抱いてあやすようにし、その時、文字通り彼を生き返らせた。これは注目に値するシーンだ。ヴィゴは彼を腕の中に抱いて、すぐに水の流れから開けた日のあたるところに連れて行った。そして彼を下ろすとただ彼をあやして日のあたるところで彼を揺り動かしていた。」

「コディのパパのアンディはこちらにやってきた - もしも自分の息子だったら私は何かできないか見に行こうとすぐに飛び込んだだろうが。だが、アンディは素晴らしい俳優、素晴らしい監督で、彼はコディの演技コーチとして仕事をしてきていた。コディがある場所に、悪い場所に行ってしまって、今はヴィゴが彼が戻るのを助けていた。それを見るのは素晴らしいことだった。この瞬間から彼らの関係は変わり、この映画でこの後、彼らは切っても切れない仲になったと私は思う。彼らはお互いに父と息子のようになったんだ。」

モーテンセンは彼自身の寛大な視点からこの極めて重要なシーンの話を取り上げた:「非常に寒くて、まだ地面には雪が残っていたし、私がコディの頭をその水の流れで洗ったとき、それは本当に、本当に冷たい水で、端にはまだ氷が残っていたんだ。そしてそれは、実際まったく別の方向に行ってしまうかもしれないというよくある瞬間だったが、2回目のテイクで私が彼の頭を水から引き出した時、彼はほとんどショック状態だった。彼の頭は冷たさでひどく痛んで、テイクの最中に彼の目を真っ直ぐ覗き込むまで、それがどれほど彼を苦しめているか私は気がつかなかった。彼は精根尽き果ててはいなかったが、本当に真の痛みを感じていたんだ。」

熟練の偉人たち - アル・パチーノ、ショーン・ペン、エド・ハリス、ケイト・ブランシェット、ロバート・フォスター、アーミン・ミュラー・スタール - の相手役を演じてきたこの俳優は、普通はアクターズ・スタジオのアイコンたちのために取ってあるような調子で彼の若い共演者のことを話した。「そして私はただ彼を見たのだが彼は役に入り込んだままで、それは彼のような俳優だからだ。」とモーテンセンは言う。「そして彼は私をパパと呼んで本気で泣いていたが、彼はそのシーンを演じていた。にもかかわらず、これは本当に彼だと私は分っていた。彼は光り輝く若い俳優だ。彼は存在感があって目を引き、テイクからテイクへと一貫性がある...自分自身を押し進め、自分自身を押し進め、私を押し...すべての人を押す。」

これは、モーテンセン自身の寛大さと、ヴィゴのコディの演技に対する評価がこんなにも感情をあらわにするようなコディの才能の両方への賛辞だ。「あの日、ほとんど俳優として彼の内部で何かが打ち破られて拡大したようだった。」と彼は続けた。「オーストラリアで彼が賞を取った映画『ディア マイ・ファーザー』を私は見た。彼はあの映画の中でとても素晴らしかった - 本当に素晴らしい と思うにもかかわらず、でも、この映画で彼は『ディア マイ・ファーザー』でやったことをはるかに超えている。水の流れのところでのシーンを私たちが撮ったときまでに彼はすでにやっていた。だがあの日、彼は階段を上ったようなもので彼は別の軌道に乗り、最も重要なことは、あの時、あのテイクの後から私たちの間の繋がりが何らかの形で本当に固定化されたのだと思う。彼の父親のアンディは本当に彼のことを良く分っていて、彼自身も俳優である。だから彼はとてもしっかりしていて、日ごとの準備のプロセスや、あるシーンで何があるのかということに対する本当の理解がある。あのように、脚本を読んだときに期待していたであろうことよりもずっと深く物語の中に私たちを導き、人々もそうであるようにお互いにより近づく、多くの、多くの瞬間があった。」

頑張ったコディもえらいと思いますが、飛び出していくのを我慢したコディのお父さんも凄いですよね。
この撮影の時のことをヒルコート監督は San Francisco Chronicle のインタビュー記事でこんな風に回想しています。

「冷たい流れの中で、ヴィゴがコディの髪を洗うシーンがあった。」とヒルコートは言う。「私たちは非常に初期にそれを撮った。コディは寒くて、本当に泣きだしてしまった。私は『カットと言うべきか?』という恐ろしい瞬間だった。そしてヴィゴとコディが私のためにそれに答えた。なぜなら私はコディがそのシーンのセリフを言うのを聞いたんだ。彼らはそれほど入り込んでいた。でもヴィゴの本当の涙の反応には、とても胸を締め付けられた。ただ役としてだけでなく、本物の感情的な反応だったよ。私が『カット』と言うと、彼はコディを抱いたまま彼を慰めていた。」

このシーンの撮影については、ヴィゴも監督も、コディのことを父親のように誇らしく思っているのでしょうね。

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コメント

明けまして おめでとうございます。
punktさんのおかげで、インタビューの詳しい内容が分かって感謝の気持ちで一杯です。 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

どうやら「The Road」も公開に向けて動き出しているのでしょうか?
ヴィゴとコディ君の渾身の演技、早くこの目で観たいです!
バスタオル持参で、映画館に通いますわ。

投稿: spring | 2010.01.01 23:42

springさん
あけましておめでとうございます。
「The Road」の日本公開のウワサが早く本決まりになるといいですね。
今年もよろしくお願いします。

投稿: punkt | 2010.01.02 00:51

 この舞台裏のシーンは感動的ですね。涙ぐんでしまいます。

投稿: mizea | 2010.01.03 00:12

mizeaさん
この魂のこもったシーンを何とかスクリーンで見たいものですよね。

投稿: punkt | 2010.01.03 00:49

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