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”The Road” インタビュー記事より(9)

インタビュー記事のつまみ食い的ご紹介、第9弾です。

最初にご紹介する記事には、またちょっとネタバレがありますので、そこの部分の文字の色は薄くしておきます。 

The Wrap
Viggo Mortensen: Grilled

あなたが”The Road”のナレーションで使った声は、この映画の他の部分で使った声とずいぶん違いますね - 平らで、感情的でなく、落ち着いている。どうやってこの調子を思いついたのですか?

えーと、主にコーマック・マッカーシーに敬意を表して、これをいくらかニュートラルにしたかったんだ。彼らは私が必要ないと考えた、もっと多くのナレーションですらやりたがった。そして彼らは彼が書いたものに変化を持たせたがったが、私は、いや、本の中にあるまさにその通りに使おうと思った。

私は最後の1つ、ある種のコーダ(締めくくりの言葉)が好きで、それは受け入れることに関係している。これはこう始まる、「もしも私が神だったなら、私は世界をまさにこの通りに、異なることなく作るだろう。」 これは美しいと思う。私は本当にこの言葉が好きで、これは重要なことを伝えていると思う。そしてこれに押しつけがましいパフォーマンスは必要ない。

ほとんどの映画では、登場人物は闘っていて、受け入れることを求めていない。
そこにはこんなにもたくさんの感情がある。時にはそれはかすかで、時にはそれは表面を流れるがいつでもそこにある。そこには多くの緊張があって、そしてあなたは私たちの声の中にそれを聞くことができる。

だが、このナレーションの中で聞く声は明らかにこの男の頭の中の声だ。だからたとえ私がひどく弱っていても私はどうにか話すことができるし、また私が取り乱していても、これは実際の声ではない。だから私は思ったんだ、そうだ、これは実際の声じゃない - それならどのように聞こえるのか? これはただ事実に即したことだ。これは実際にまさにマッカーシーが書いたことだ。

あなたはこの本に対する責任を感じていましたか?

もちろん。私はいつもそうだよ。この映画は私が今までやったすべての脚色作品の中で、「ロード・オブ・ザ・リング」も含めて、その精神も文章も最も忠実だと思う。原作をあまりに隷属的に尊重し過ぎて完全に失敗するといったことはたくさん起きている。だがこの場合は、私たちは感情の旅に焦点を合わせたのでそうではない。これは言葉にされていないことについてなのだ。

マッカーシーの本の中にある風景、そして登場人物の頭の中に入っていく精神生活の美しい散文による描写すべてを、私たちは何とかしなくてはならなかった。

私は私の息子を演じたコディに絶対的な信頼を置かねばならなかったが、私たちは何がしかの本物を見出した。それはまた怖いことでもあった。

ナレーションのヴィゴの声が非常に静かでフラットな感じなのは、後で出てきた方のトレイラーでだいたいわかりますね。

もう1つご紹介する記事は、映画祭でのインタビューの様子です。

 

Straight.com
Viggo Mortensen and Kodi Smit-McPhee hit The Road

ほとんどの13歳の少年にとって、ロード・オブ・ザ・リングのアラゴルンが叙事詩的なSF映画で自分の父親を演じてくれることは夢がかなうことだろう、だがコディ・スミット・マクフィは、最近までヴィゴ・モーテンセンについて何も知らなかった、この地球上で数少ない子供の1人かもしれない。

「僕はファンタジー物の大ファンじゃないんだ。」とスミット・マクフィーはジョージア・ストレートに話した。「まだそれを見ていないんだ。」だが彼は、彼の父親は本当に感銘を受けていたと言った。

少しして、モーテンセンがホテルの部屋にスタスタと入ってきたが、彼は彼の若い共演スターに注意を向け続けさせようとした。「続けて。どうせ彼の方が私よりも頭が切れるんだ。」

オーストラリア人俳優は微笑んで最終オーディションのためにロサンゼルスでモーテンセンに会ったことについて話した。

LOTRを見ていないとすると、コディ君の年(オーディション当時10歳)で見ることができそうなヴィゴの作品はあまりないですよね。HIDALGO ぐらいかなぁ?
いくらオスカーにノミネートされたと言っても、「イースタン・プロミス」というわけにはいかないでしょうし。coldsweats01

そんなにもたくさんのシーンを一緒に撮影したことについて聞かれて、モーテンセンはスミット・マクフィーの方を向いてニヤッとすると言った、「誰かが姿を見せると楽しかったよね、そうだろう?」「ロバートみたいに。」スミット・マクフィーは微笑んで言った。「ロバート・デュヴァル、そうだ。」とモーテンセンが明確にした。

スミット・マクフィーが付け加えて「それにギャレット。ギャレットは本当に良かったよ。」

モーテンセンが続ける、「ああ、ディラハント、道路ギャングのメンバーを演じた。彼はとても良い俳優だ。彼は怖くて気味が悪かった、そうだよね? 彼が君を見るやり方は、すでに君のバーベキューを想像しているみたいに見えた『この子は食べるのに良さそうだ。』って」

2人は笑って、スミット・マクフィーが付け加えた、「彼はサメの目をしていた - 彼にはあの、なんだか目の周りのあざみたいなのがあった。それは不気味だったよ。」モーテンセンが同意した「ああ、彼らは彼の眼をもっと恐ろしくしたんだ。」

 

【おまけ】
イギリスの Telegraph紙のこちらの記事によると、コーマック・マッカーシーが1963年にテネシーの質屋で当時50ドルで購入して以来、これまでの彼の全ての小説を書くのに使ってきたオリベッティのタイプライターを手放して、今度の金曜日にニューヨークのクリスティーズでオークションにかけるそうです。(リンク先の記事に、ものすごく使い込んだ感じのこのタイプライターの写真があります。)

このオークションの収益は、マッカーシーが住んでいるニューメキシコの科学研究機関 Santa Fe Institute に寄付されるそうで、予想落札価格は1万5千ドル~2万ドルとのこと。

友人が代わりのオリベッティを買うからと説得されて、「血と暴力の国」や「ザ・ロード」を書いたこのマシンを手放す決心をしたそうですが、たとえまったく同じ機種だとしても、使い慣れたものとは様子が違って、書きにくくなるんじゃないかと他人事ながらちょっと心配ですね。

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