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”The Road” 関連の記事いろいろ

”The Road” に関連する、記者会見以外の記事をいくつか簡単にご紹介します。

映画のレビュー記事は、うっかり本格的なネタばれを踏む危険があるのでほとんど目を通していません。

某Variety のレビューはひどいものだったそうですが、明らかにヴィゴに敵意をもっている批評家のものだそうで、それ以外のレビューの感触は悪くなさそう。
ただ、内容が楽しいとか、スカっとするとかそういうものではないので、商業的に成功するかどうかについては危惧する声もあるようです。

そういった感じを代表するレビューの1つとして、まずはじめに Screen Daily.com の記事をご紹介しましょう。

 

ピュリッツァー賞を獲ったコーマック・マッカーシーの本の上と同じように胸が張り裂けるような映画”The Road”は、ほとんど耐えられないぐらい悲痛な映画で、素晴らしく脚色され力強く演じられた、数々の才能を巻き込んだ記念品である。この映画には恐怖からホラー、サスペンス、苦しく感動的な愛まで非常にたくさんのものがあって、並外れたオスカーに値する美術と、胸が痛むような必死の親の愛を完璧に描いた、ヴィゴ・モーテンセンによる死に物狂いの主役の演技がある。だが、この絶望が”The Road”を一般の観客に向けては厳しい状態にするだろう。批評と映画賞の支持はこの映画の商業的な成功または失敗にとって重要で、それでもなお”The Road”は挑戦となるだろう。

そして、この文章の最後がなかなか印象的なのです。

少年役の若いスミット・マクフィーは不思議なほどシャーリーズ・セロンに似ていて、それが冒頭に置かれたシーンに役立っている。彼はタフであり続けなければならないことがどのようなことかを納得させる。11歳には厳しい撮影だ。この映画には多くの雨と多くの伝えられる恐怖がある。彼の顔がエル・グレコの絵画のように描き出された陰鬱なヴィゴ・モーテンセンは、切羽詰った彼の役の愛と絶望を納得いくように伝え、この俳優の体つきは現実感を高める。その感覚は、最後の瞬間に用意された救済にもかかわらず、絶望的な第3幕によって圧倒される。

ちょっと興味深いのが、デンマークの POLITIKEN.dk のこちらの記事。

とっくに歯磨剤などなくなってしまった世界なので、ヴィゴとコディ君は毎日、気持ちの悪い茶色のものを歯に塗っていたそうです。

そして、体重を落としたことについて、ヴィゴは

「自分自身どれだけ体重が落ちたか分からないけど、最後にはだいたい30ポンド強は落ちたよ。」とこの俳優は言った。

ということなので、14~15kgぐらい体重を落としたようです。

また、体重を落とすのには食べないのが一番近道なものの、実際は撮影の体力を残しておくためにそれなりに食べる必要があったことや、ある段階で監督からもう体重を落とさなくて良いと言われたので、今までよりも食べるようにしたのに、体重は減り続けた。などとも言っています。

やっぱり撮影がそれだけ過酷だったんでしょう。

London Evening Standard のこちらの記事では、脚本のペンホールのインタビュー記事が載っていますが、その中で、ある映画のシーンの中の会話が原作の本の通りですねと言われて

「その通り。」とペンホールは言った。「これを映画にするただ一つの方法は、書かれているそのとおりにすることだった。この本は演劇的にとても良く構成されている。素晴らしい登場人物たち、素晴らしい会話、素晴らしい雰囲気がある。唯一の挑戦は、それを貫いて登場人物の一連の行動をいくじり回さないことだった。ロバート・マッキーのような脚本家の教祖たちが定めたたわごとすべてをね。
不可避的に、それをいじくり回さないとすると、ポストプロダクションである調整があった。特にオープニングのナレーションの追加だ。「これは私がずっと求めていたことだった。」とペンホールは言う。「だが、監督が望まなかったので、私たちはなしでやってみることに同意した。そして後になってそれを加えるくとにしたんだ。」

このオープニングのナレーションは、ヴィゴの声で入っているそうですが、いくつかのレビュー記事であれはない方が良い、と書かれているようです。

原作を知っている人にとっては、おそらく雰囲気を壊すいらないものと感じられるのではないかと思いますが、原作をまったく知らない観客にとっては、ある程度状況を説明する必要があって、やむを得ずナレーションを入れたのではないかと推察できます。
難しいものですよね。

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コメント

punktさん
いつも翻訳ありがとうございます!
去年から、どうも批評が良くないなどと聞かされていましたので
こうやって良心的な批評を読むと、ほっとします。
確かに、商業的に大ヒットするタイプの映画ではないですが(ヴィゴの映画はいつもの事?)賞レースには是非参戦してほしいですね。

半年以上かけて、15kg近くも減量したのでしたら、すぐには増えてはこないですね。去年のTIFFの写真を見ても、まだげっそりしていますよ。
誕生日が過ぎたあたりから、少しふっくらしてきたんでしたっけ…
もうトシなんだから、激しい増減は控えてほしいです。

投稿: spring | 2009.09.06 21:14

spring
確かに体重を落としたのは Appaloosaの前から初めてましたからね。
今回のヴェネチアでは、ちょっといい色に日焼けもして、体格もがっしりした感じで健康そうに見えてなによりでした。
でも、風に髪があおられた写真をみると、こめかみのあたりから延びた髪は真白なんですよね。
そろそろロマンスグレーで髪を整えてもいいのかも。

投稿: punkt | 2009.09.06 22:25

punktさん、いつも翻訳有難うございます。

Varietyでの酷評・・・。
文章が批評というよりヴィゴ攻撃のようだったので謎でしたが
punktさんのコメントで納得(笑)。
笑っちゃうのはこの批評家、原作を読んでないとか(呆)。
おまけに感情に流されて批評するとはプロ失格です。
オスカー主要部門ノミされたら赤っ恥、肩書き返上もんです(笑)。

影響力のある大物批評家なのでしょうか?。
この批評を鵜呑みにし惑わされ作品は
オスカー戦線脱落・・・的な記事を目にしました。
ヴィゴのbuzzは相変わらず落ちてませんが。
10本くらいレヴュー読みましたが8割は肯定派でした。
既存かも知れませんが今日見つけたデンマーク?のレビューも星5(6個中)でした。
http://outnow.ch/Movies/2009/Road/Reviews/kino/

投稿: mika | 2009.09.07 18:52

評がたくさん出ていないときに 某Variety のレビュー を読んで挙動不審になりました。職場だったのでモヤモヤのもっていきようがなくて。 歴史もあって影響力もある業界紙のようですからね。
 mikaさんも書かれていらっしゃいますが、この評をうけて「オスカー戦線脱落・・・的な記事」、私も目にしました。
某LAタイムズ(`◇´*)。
 そのあとに掲載された「Telluride Film Festival: 'The Road' looks to get on track 」では、「it received far more positive notices than bad.」と書いて、LAタイムズが弁解しているような・軌道修正しているような内容のように思えました。

 まだ北米では見ていない人がおおいので、Varietyの記事は「風評被害」を起こしているみたいな感じになっている気がします。
 とにかくトロントで上映があれば、もっとたくさんの評が出てきて、はっきりしますでしょう。
 

投稿: mizea | 2009.09.07 20:47

んー、久しぶりに熱くなってしまいました。
はーっ。( ̄Д ̄;;

翻訳ありがとうございます♪(o ̄∇ ̄)/

投稿: mizea | 2009.09.07 20:51

mikaさん
何と言っても Varietyですから、影響力がないといったら嘘になりますが、その後出てきている他の批評はどれもなかなかいいので、あんまりみんなとずれたことを言っていると、批評家としての信頼度にかかわるでしょうね。
おしえていただいたレビューは、スイスのドイツ語のものでした。ありがとうございます。

mizeaさん
viggo-worksで教えていただいたり、それこそそのLA Timesで触れられているとても良い評価のレビューをこれからご紹介します!

投稿: punkt | 2009.09.07 23:33

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