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”The Road” レビュー記事(2)

テルライド映画祭で ”The Road”を見た方の、とても良いレビュー記事が FITSTSHOWING.net に出てきましたので、全文をご紹介します。

Telluride 2009 Review: John Hillcoat's The Road

 

テルライド 2009 レビュー: ジョン・ヒルコートの ”The Road”

       by Alex Billington

美しくも荒涼としている。これが、私が昨晩テルライドで見た、ジョン・ヒルコートの”The Road”を言葉で表すのに一番の方法だ。全体的にかなり気の滅入るような物語であるとはいえ、それはこんなにも信じられないぐらいの量の迫力と情熱をもって語られ、実際は楽しむことができる。とりわけ監督のジョン・ヒルコートと脚本家のジョー・ペンホールは、コーマック・マッカーシーの小説の品位を完全に保ち、できる限り彼の言葉どおりであろうと確実にやったのだから。これはほとんど脚色は不可能な本のように見えるが、疑いの余地なく、彼らは彼らができる最高の仕事をした。それがそうであるように荒涼としているのだから、私は決してうんざりしなかったし、それは少しも精彩がないということはまったくなく、それは素晴らしい成果だった。

世界崩壊後の不毛の地に舞台をとり、そこではすべての木は焼けてしまったか枯れてしまい、灰色以外なにも残っていず、太陽は決して輝かない、”The Road”は父(ヴィゴ・モーテンセン)と彼の息子(コディ・スミット・マクフィー)についてだ。それはこの二人と、海岸にたどり着くため道を歩き続ける彼らの関係についての物語だ。この世界は野蛮な人たち、いくつかの集団になって他人を殺しながら、見つけた人間は誰であれ狩りをし、家、車、そしてショッピングモール中をあさる人食いたちで満ちている。だが、この父と息子は「良い人」であろうとし、一日一日、日々生き延びようと前進しやり通し続ける。

これは少なくとも私にとってまとめるのはとても難しい映画だ。その焦点は世界の終末ではなく、ただこの二人の間の関係に合っている。これは必ずしもスリラーではないのに、ただ角を曲がったところやはるか遠くに誰がいるか決してわからないので、数多くの緊迫した瞬間がある。それがあまりにも絶望的なので、私が彼らが生き延びるための苦闘を本当に心配するのに長くはかからなかった。あらゆる勝利の喜びとあらゆる恐れを感じるのだ。これは、一緒に家族を作り、この映画の大部分を通して心を強く引き付けるモーテンセンと新人スミット・マクフィーの優れた演技がなかったら不可能だったであろう。

美しくも荒涼としているというのが最適の表現だとはいえ、素晴らしく着想された荒涼とした映像、細部への見事な配慮、胸を締め付けるような物語、そして、この二人は本当に父と息子だという確信をあなたに残すであろう演技によって、”The Road”はやはり卓越した映画だ。まさにこの物語の本質のせいで惚れ込むのは難しいが失望はしない。この秋、あなたが素晴らしい映画を探しているのなら、これがそうだ。

テルライド・レイティング:10点中8点

この記事につけられたコメントを読むと、この映画の公開を期待して待っている人たちがたくさんいそうで、嬉しいことです。

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コメント

短期間での大量翻訳ありがとうございます。
このFirstShowingのレビューは、Varietyへのリベンジのようですっきりしました。(笑)
早くこのレビューになるような気持ちになりたいものです。

しばらくレビューやインタビューラッシュになると思いますが
よろしくお願いします。

投稿: Eriko | 2009.09.09 00:08

Erikoさん
ようやくちょっとレビューやらインタビュー記事が途切れてきて、一息つけると思ったら、例のしょうもない引退説が蒸し返されてきてやれやれです。

次の大波が押し寄せるのは、週明けでしょうか?
体力が持つかしら?

投稿: punkt | 2009.09.09 22:48

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