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ヴィゴ・モーテンセンは長い道をたどる

レビュー記事や、インタビュー記事でご紹介したい良いものがいろいろあるのですが、トロント映画祭が始まるまでには処理しきれそうもありません。happy02

その中から、まずは Risky Biz Blog に掲載されているヴィゴとコディ君のインタビュー記事がとても良いのでご紹介します。

Viggo Mortensen takes the long Road

ヴィゴ・モーテンセンは長い道をたどる

viggo-worksで Chrissiejaneさんがコピーを紹介してくださっているのですが、そのリンク先の記事は、なぜかタイトルも変わり(でもアドレスに埋め込まれているタイトルは古いもの)、内容も短くなってしまっています。

ヴィゴとコディ君の撮影中の話はとてもいいところなので、その部分は viggo-worksのコピーの方を元にし、後半はリンク先の記事に従って全文をご紹介します。また翻訳した方のタイトルも、古い方のタイトルにしておきます。

なお、一部ネタバレに近い部分がありますので、そこは文字の色を薄い色にします。
マウスで反転させてお読みください。

ヴィゴ・モーテンセン:「子供の時代における大人の男」

      By Jay A. Fernandez

ジョン・ヒルコート監督と脚本家ジョン・ペンホールによる、コーマック・マッカーシーの小説”The Road”の忠実な脚色は、ついに劇場に向かう道をたどる。

長く遅れたこの残酷な崩壊後の世界の映画は、先週ヴェネチア映画祭で封切られ、この前の日曜日、再びテルライド映画祭でスターのヴィゴ・モーテンセンに対するより大きな称賛の一部として上映された。この映画は10月16日の拡大公開の前に日曜の夜、トロントで上映される予定だ。

原作のように荒涼として絶望的なこの映画は、モーテンセンと若いオーストラリア人俳優、コディ・スミット・マクフィーを、肉体的にも感情的にも最も荒涼とした風景の中で、死に物狂いで食料を見つけようとしながら人食いの人たちを避け、希望を持ち続ける父と息子として見せる。

「長期間のとても真剣な経験だった。」とこの前の日曜日にヒルコートは言った。「でも、今これが公開されて喜んでいるよ。それに、ヴェネチアでの反応にとても満足した。これは望める限り最高のことだよ、本当に。それにもちろん、コーマックの承認も。彼は親指を立てて(OKして)くれたよ。」

折しも、ヒルコートはスミット・マクフィーの隣に座って、二人とも疲れ切っているように見えた。2人はテルライドの上のマウンテン・ヴィレッジの新しい六つ星(!)の Capella Hotel のレストラン Suede の火の前のソファーで前かがみになっていた。この晩後ほど、モーテンセンはこの映画祭によって祝意を表され、彼らの映画はまた別の観客に届けられるだろう。だが、この映画を支援して飛び回ることは映画を作ることそのものと変わらないぐらいエネルギーがいる。

「時々、こんな風にただ座って目をつぶっているんだ。」と今は12歳のスミット・マクフィーは言った。「でもこれは楽しいと思うよ。」

撮影の忘れられない話について聞かれてメルボルン出身のスミット・マクフィーは、彼とモーテンセンが凍えるような川に決然と入るいくつかのテイクについて説明した。「その滝は、ぼくが今まで泳いだような中で一番冷たかったんだ。」とスミット・マクフィーは言い、幸いにもこのプロダクションは俳優たちを暖める助けとして、ポータブルのジャグジーを持ってきていたと言及した。2回のテイクの後、やはりスミット・マクフィーはもうたくさんだと思った。「本当にそうだったんだ。そして『ぼくはこれをやらない。』って言ったんだ。そうしたらヴィゴがやってきた。彼はまるで何でもないように、ただ水に飛び込んだんだ。」

翌日、New Sheridan Hotel の食堂でのインタビューの間、私はモーテンセンに関連してスミット・マクフィーがどれほど年上の俳優との連帯に感謝しているか、でも、モーテンセンが「いつもかなり余計に裸」だったと言ったと話した。

"Make Art Not War" Tシャツを着たモーテンセンは笑った。(彼はこの映画で2回裸になっている。

「それは興味深い会話だったね。」とモーテンセンは言った。「まず第一に私は年上だ。私は雪が積もる場所で育ったが、彼はメルボルン出身だ。私たちが映画を撮るまで思いもしなかったことに、彼は雪を見たことがなかった。そしてあれは本当に、本当に冷たかったんだ。彼は気に入らなかった。そこで私はいつもやるように、大人の人に話すように彼に話をした。ただこう言ったんだ。『さて、君は私やほかの誰からも強制されたと思う必要はない。そして君がもしもこれをやらないとしても、私たちが撮ったものはなかなか良いだろう。それに、君だけがこれをやることが君にとって肉体的に無理かどうか解るのだから、私は君にどんなプレッシャーもかけないよ。でも、もしも君がこれをもう一回できるかもしれないと思うのなら、この映画が公開されようとして、その中に君の最高に良いものがないあのシーンを君は見たいのかという事実をちょっと考えてごらん?
君の最善の努力に満たないものを見たいのか? 君がなにをしても私は君を支持するよ。これは君の決断だ。』 私は彼から離れた。そして2分後、彼はちょっと悩んで、でも丘を下って来て言ったんだ『さあ、これをやろう。』 彼は畏敬の念をおこさせたよ。」

スミット・マクフィー:「彼はとってもその瞬間にはいっているんだ、間違いなく、まさにその瞬間なんだ。ぼくが彼と走っているところを見ると彼は僕の手を握っていて、僕がつまづいたりそういったものはみんな完全に本物なんだ。ぼくはトゲのある植物のようなところに入ってしまって - アー! アー! - すると彼はぼくをちょっと引っ張り上げて肩に担いだんだ。ぼくは、信じられない、っていう風だったよ。」

モーテンセンは彼のすべての映画でそうしてきたように、明らかにその役を生きている - ウォークアウトを断り、セットで寝て、タバコとチョコレートだけで生活する - 疲れ切った父親の略奪されたさまを受け入れるために。この映画の終わりごろの彼の裸のあばらの場面は、彼がどれほど衰弱した状態になったかを見せる。

日曜夜の Palm Theaterでの、モーテンセンのテルライド・トリビュートにおける彼の紹介の中で、ドキュメンタリー映画製作者のケン・バーンズは、映画史家デイヴィッド・トムソンがこの俳優を描写した「子供の時代における大人の男」を引用した。

彼はまた、モーテンセンはただ俳優であるだけでなく、詩人、ジャズミュージシャン、画家、乗馬の名手で写真家である点を指摘した。この男は5つの言語を話しさえする。

物柔らかな話し方でスポーティーな長髪の50歳のモーテンセンは、ステージ上に上がってバーンズから彼のメダルを受ける時に、「終わりがそんなに近いとは気がつかなかった。」と冗談を言った。モーテンセンは、南アメリカで彼が育った頃のある芝居で、7歳の時に彼が最初に演じた役は『ドラゴンのドン尻』だったと言及した。「あの中は、ただものすごく暑かったよ。」と彼はその経験を話した。

雪すら見たことがなかったコディ君にとって、寒いのは本当につらかったでしょうね。
子供は大人に比べたら体が小さい分、体温を一定に保持する機能も弱いから、そんな過酷な環境にさらして本当に具合が悪くなったらどうするんだ!angry とも思いますが、コディ君のプロ根性はエライ!

ヴィゴが彼を一人前として扱ったから、彼もプライドを持って役に臨んだんでしょうね。

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コメント

punktさん、連日の翻訳有難うございます。

ヴィゴの言葉はいつも深いです。読む度惚れ直しちゃいますね。

>コディ君のプロ根性はエライ!
>ヴィゴが彼を一人前として扱ったから、彼もプライドを持って役に臨んだんでしょうね。

まさにおっしゃるとうりだと思います。理解し応えたコディ君、
プロ意識の高い姿勢には将来大物の片鱗を感じます。

賢く早熟そうなコディ君だけど子供は子供(笑)。
尊敬する相手じゃないと心に響かなかった思います。
ヴィゴの演技への観察眼、本質を見抜く目もありそうに思えます。
老若男女問わず仕事仲間から常に尊敬を得るヴィゴはやっぱ凄い!!。

ヴェネチア男優賞、下馬評でイケルかな?と楽しみにしてたけどガッカリでした。
主観だけど、どの賞も勝ち得る傾向はセンセーショナルなテーマで
ゲ○を演じると確率が高い気がします。
審査委員長アン・リー・・・(--)
コリン・ファースの奥さんってイタリア人なんですね・・・(--)。

投稿: mika | 2009.09.13 13:17

mikaさん
ヴェネチア映画祭の主演男優賞はちょっと残念でしたが、見方を変えると、オスカーの主演男優賞を狙うのならヴェネチアでは取らないほうがいいんですよ。happy01
なにしろ、ここ何年もヴェネチアで主演男優賞だった人がオスカーで主演男優賞をとったことはありませんから。
作品賞(金獅子賞leo)もそうです。
オスカーには、カンヌにせよヴェネチアにせよ、ヨーロッパの映画祭の賞はほとんど影響はないようです。
それよりも、トロントのピープルズ・チョイス・アワードの方が、オスカーの行方を占う上では重要なので、こっちは注目です。

投稿: punkt | 2009.09.13 17:20

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