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「人生に乾杯!」

Konyec「人生に乾杯!」

原題: Konyec
公式サイト

先週、銀座まで見に行きました。
ちょっとめずらしいハンガリー映画です。

81歳のエミル(エミル・ケレシュ)と70歳のヘディ(テリ・フェルディ)は、年金暮しの老夫婦。エミルはぎっくり腰の持病があるし、ヘディはインシュリンの注射が欠かせない状態で、わずかな年金では満足に生活することもできず、電気も止められてしまう始末。
思い出の品のダイヤのイアリングまで借金のかたに取られるにいたって、エミルはついに立ち上がります。
共産党政権時代、要人の運転手を務めていたエミルが長年大切にしていたソ連製の高級車チャイカには、この車を下げ渡された時にグローブボックスの中に一丁のトカレフが残されていたのです。
このトカレフを持ってエミルは郵便局に紳士的(笑)に強盗に入ります。
一度は警察に協力しかけたヘディも、結局エミルと一緒に逃避行。

この老夫婦を追う、破局しかけの刑事カップルの話と絡んで、のんびりと始まった物語はどんどん意外な方向に転がっていきます...

 

いやぁ、なかなか面白かったです。
三冬さんのところのレビューを以前に読んでいたのに、まんまと引っ掛かってしまいましたし。coldsweats01

老夫婦版「俺たちに明日はない」だと評している方もいらっしゃいますが、ヴィゴファンには老夫婦版「バニシング・ポイント」と言った方が良いでしょう。
なんだかほんわかした雰囲気はぜんぜん違うんですけどね。

バニシング・ポイントのコワルスキーは何もしていないのに警察を振り切って逃げたから追われたのに比べると、エミルとヘディは確かに強盗をして逃げているので、そこはボニーとクライドなんですが、エミルとヘディはなんだか品が良くて微笑ましい。
強盗の被害者たちがエミルたちに同情的な姿や、年金暮しの人たちの共感を集めている様子がTVで放送されるにしたがって、すっかり国民的な英雄になっていくのはまるで「バニシング・ポイント」です。(ラストもね!)

途中、警察の車にエミルが運転する車が勝るシーンが何度か出てきます。
ちょっと調べてみたら、このチャイカというソ連製(1958年製!)の車、V8、排気量5500ccで馬力があるんですね。
それに年を取ったといってもエミルは元運転手だったわけですから、この大型車を扱いなれているんです。

主演の2人は、実際に80歳過ぎと70歳過ぎだそうですが、なんともチャーミング。
倦怠期なんて言うも愚かな二人でしたが、逃避行という非日常的な状態で、お互いに対するときめきheart04を取り戻していくんですね。

ちょっと地味目だし、ある意味ありがちな話ではありますが、実に魅力的な映画ですよ。
私は大好きです。

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映画」カテゴリの記事

コメント

punktさん、こんにちはー。
やっぱりラスト、「バニシング・ポイント」でしたよね。
「俺たちに明日はない」はあんまり共感できなかったけど、こちらのふたりはかわいらしくて大好きです。
小道具もよかったですよね。思い出のイヤリングとか、どうも唐突なぬいぐるみのクマちゃんとか。
海まで出るとしたらギリシャかなー、とか思いながら見ていました。生まれて初めての海がエーゲ海って良いですよね。(冥土の土産には何より)

投稿: 三冬 | 2009.07.26 14:52

エミルとへディ、いい味出してましたよねぇ♪
こういう老夫婦になりたいです。憧れます。

予告を観て楽しみにしてて、今月初めに「扉をたたく人」とはしごして観たんですよ。
社会体制が急に変わってしまったために日常生活が続かなくなる、というところが共通点でしたね。
どちらもとてもいい作品なのに、ごく限られた映画館でしか上映されないのが本当にもったいないです。

投稿: mate_tea | 2009.07.26 23:10

三冬さん
最後の最後で、えぇぇ! バニシング・ポイントなの??? って思いましたよ(笑)
バニシング・ポイントは見ていてつらいドラマでしたけど、こちらは基本的になんだか楽しくていいですよね。
見ていて思わず頬がゆるむような。

mate_teaさん
「扉をたたく人」とか、この「人生に乾杯!」みたいな映画こそが、多くの人に見てもらえるといいのに、と本当に思いますよね。
それでも、この「人生に乾杯!」を買い付けた配給会社の人はエライ。IMDbのデータを見ると、ハンガリー以外の国では、2、3の映画祭ぐらいしか公開されていないみたい。
日本でこれが見られるのは貴重ですよ。

投稿: punkt | 2009.07.27 00:08

punktさん
この映画、ご覧になったんですね。大阪でも25日から始まりました。
ハンガリー映画なんて、本当によく公開してくれたものです。
次のレディースデーにでも、行こうと思っています。
アルシネテランさん、「Good」も買い付けてくれないでしょうか? 

投稿: spring | 2009.07.27 09:40

springさん
なかなか良い映画ですよ。
ぜひ、機会があったらご覧になってください。
エミルとへディが実にチャーミングなんです。

投稿: punkt | 2009.07.27 22:36

昔は映画館にもよく通ったのですが、肥大化したお尻に太い根が生え…先日テレビで観た「守護神」は、チーフと候補生の大甘のG・Iジェーンだなァと。
その前に放送された「ゴースト・バスターズ2」では、数百年前に死んだ残酷な領主の悪霊の名が「ヴィーゴ(vigo)」で、監督か脚本家あたりに、絶対に知り合いがいたなと思いましたsmile
(コンドルのDVD、BGMだと思って買います!)

投稿: ジャージ | 2009.07.28 13:27

ジャージさん
おやまあ、Vigoなんていう名前の悪霊ですかhappy02
ヴィゴ本人が喜びそうな気がしますね...

投稿: punkt | 2009.07.28 23:53

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