« イアン・マッケラン主演「リア王」のDVD予約受付中 | トップページ | ショーン朗読の”Sharpe's Devil” 予約受付開始 »

ヴィゴ、殺しちゃダメよ!

Empire Awards の授賞式のヴィゴのスピーチをこちらでご紹介しましたが、その時私が感じたある疑問。
それが私だけではなかったことを裏付ける、こんな記事がでてきました。

Sunday Herald 4月12日の記事より

 

ヴィゴ・モーテンセンがイギリスの俳優アラン・ハワードを殺してしまったのは2週間前の日曜日だった。ロード・オブ・ザ・リング三部作でアラゴルンを演じた男は、EMPIRE誌の毎年恒例の授賞式でアイコン賞を受賞し、ロンドンのステージ上で二つの部分からなる受賞スピーチをして大喝采を受けた。

最初の部分では、モーテンセンはこの夜の他の多くのゲストたちにならって、望む時にさっと入って来て賞を受け取ると真っ直ぐ帰ることができるように、授賞式の順番を変更することを要求したラッセル・クロウ(この雑誌の Actor Of Our Lifetime賞を受賞)を穏やかにたしなめた。後の部分では、何杯かの白ワインに勢いづけられて、彼が若い時に刺激されたイギリスの舞台俳優、ハワードを褒めちぎった。

実のところ、あまりにたくさんの称賛が追悼の言葉のように聞こえた。この夜、私の隣に座っていた人が体を寄せてささやいた。「アラン・ハワードはいつ亡くなったんだい?」 テーブルの向い側からは別のささやきが聞こえた「アラン・ハワードって誰だ?」

私もEMPIRE の Minute-By-Minute Blog に書き起こされたヴィゴのスピーチを読んだ時にまず思ったのが、アラン・ハワードってもう亡くなっているのかしら? ということだったんです。

スピーチのこの部分のビデオクリップはカットされていたので、実際にヴィゴがどんな言葉で話したのか、正確なところはわからないのですが、書き起こされたものを読む限りでは、アラン・ハワードの業績は過去形で触れられていたのです。

200903302そして次の部分は、おそらく左の写真、つまりこちらのいちばん下の方でご紹介した写真を撮影した時のことだろうと思われます。

授賞式の翌日、私は別の、だが同じように高級なロンドンのホテルでモーテンセンに会って、彼は少しきまり悪く思っていた。クロウが授賞式の構成をいじくりまわしたことに対するコメントについてではなくて、複数の人たちが彼のハワードに対する賛辞が死亡記事のように聞こえると思ったことについて。あの晩のディナーテーブルに同席した仲間のゲストのように、ハワードの身元について確信がもてない人たちのために、彼はCBE(訳注:Commander of the Order of the British Empire 大英帝国勲章第3位)で、ロイヤル・シェークスピア・カンパニーで成功をおさめ、ロイヤル・ナショナル・シアターで定期的に主役を演じた。彼はピーター・グリーナウェイの「コックと泥棒、その妻と愛人」に主演し、ピーター・ジャクソンのトールキン三部作で指輪の声を演じた。アラン・ハワードは今のところ至極元気である。

「まるで彼が亡くなっているかのような印象をあたえてしまった。」モーテンセンは身をすくませた。「彼は亡くなっていない。私はまさに、まるで彼が死んだように聞こえるようにしてしまった。なぜそんなことになってしまったのかわからないよ。そうするつもりはなかったんだ。つまり、私が目指すような俳優への賛辞としてだったんだ。」

なんとアラン・ハワードはあのエレスサールの名前をささやく、指輪の声を演じていたんですね。しかしまあ、かなり言葉使いが正確なヴィゴにしてはちょっと失敗でしたね。coldsweats01
きっとショーンも気が付いていたでしょうから、すぐに突っ込んでくれれば良かったのに...

この後、記事ではヴィゴが昔、結局は落ちてしまったオーディションのためにロンドンに来た際に、アラン・ハワードの Good の舞台を見た話を紹介したりしています。

さらに、ラッセル・クロウとヴィゴを比較するのに、それぞれが過去の芸術家と親しくなるとすると、クロウはカラバッジョと酒盛りをするか、ピカソと闘牛を見に行くイメージなのに対して、ヴィゴは遠い過去のぼんやりした夢を思い起こさせるラファエル前派に精通していそうだ、としているのがちょっと変わった見方ですね。

彼のロード・オブ・ザ・リングの収入で、彼は自分自身の出版社 Perceval Press を設立した。その名前はアーサー王物語の聖杯探索の英雄から取られたが、その物語は偶然にも、エドワード・バーン=ジョーンズや他のラファエル前派の画家たちがとても愛したものだ。

「私は、主にそれが人生における自分特有の道を見つけるということを扱っているので、パーシヴァルの伝説が好きなんだ。」とモーテンセンは売り込んだ。「これがパーシヴァルについてなんだ。彼とその友人たちが森のはずれに来た時、彼らはみんな、一人一人が森の中で自分自身の道を見つけようと言う。私は本やほかのどんな芸術的な試みについても、この比喩が気に入っている。」

この後はヴィゴのキャリアを一通り紹介しています。
最後に、The Road に触れて

「私はコーマック・マッカーシーが、特に”血と暴力の国(No Country For Old Men)”と”ブラッド・メリディアン”が好きだ。」とモーテンセンは言った。”ザ・ロード”はとても感動的で、確かにそれは私に涙をもたらしたよ。私にとってこれは最後には希望にみちた物語なんだ。これは破壊的だが希望があって、少年がそれを象徴する。いつでも希望はあるんだ。」

本当に悲惨な物語を何度も熟考して明るい面を見つけることはモーテンセンにとって典型的なことのようだ。おそらくヒルコートが著者の静かな激情を緩和したのか、あるいはこれはただモーテンセンの見方なのか。彼は結局のところ、前向きな性格なのだ。この瞬間、何か彼が望んでいることはあるのだろうか?

微笑む前にしばらくの間彼は沈黙した。「そうだね。」と彼は言った。「もしもアラン・ハワードが昨晩のことを聞いたなら、私が彼を死んだかのように思わせたことを気にしないでくれるといいのだけれど...」

ヴィゴに死んだことにされかかったアラン・ハワードのサイト(公式サイトなのか、ファンサイトなのかは不明)でも、ニュースのページでヴィゴが EMPIRE Awards の受賞スピーチでアラン・ハワードへの賛辞を述べたことが簡単に触れられています。

|

« イアン・マッケラン主演「リア王」のDVD予約受付中 | トップページ | ショーン朗読の”Sharpe's Devil” 予約受付開始 »

Viggo Mortensen」カテゴリの記事

コメント

punktさん

訳してくださったスピーチを読んだ限りでは、アラン ハワードが故人のようには
思わなかったのですが。英語では、過去形で話していたのですね。 
やっぱり、酔っ払ってスピーチしちゃいけませんcoldsweats01
LOTRでリングの声を当てていらしたというのは、どこかのサイトで読んだので、ヴィゴは周りの人も知っていると思っていたのではないでしょうか?

投稿: spring | 2009.04.13 00:59

springさん
ヴィゴが本当に過去形でスピーチしていたのかはわからないのですが、少なくとも聞いている人たちには過去形のように聞こえたことは確かなようです。
ヴィゴもスピーチで、ここに集まっている人たちのほとんどはこの話をするのに適当な人ではない、と言っていますので、映画業界の人たひはアラン・ハワードのことをよく知らないということを前提にしているんだと思うのですが...

投稿: punkt | 2009.04.13 22:32

こんにちは。
私自身もあまり気にならなかったのですが、確かに賞賛の言葉がかなり重ねられると、亡くなっているのかな?と思わせるような気もしますね。
けれど、こういう間違いって、間違われた側は本気で怒ったりするものでしょうか?私だったら(といっても、全然立場は違いますが)賞賛してくれたという相手の気持ちを大切にし、死んだように聞こえてしまったということについてはあまり気にしないです。ヴィゴはかなり申し訳ないと感じているようですが、そんなに心配しなくて大丈夫だと思います!(と励ませたらいいですね)。

投稿: | 2009.04.14 18:30

ヴィゴも、このインタビューの最後にはかなり楽観的な気分になっているみたいですよ。
ヴィゴは、立ち直りも早そうです。happy01

投稿: punkt | 2009.04.14 23:52

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« イアン・マッケラン主演「リア王」のDVD予約受付中 | トップページ | ショーン朗読の”Sharpe's Devil” 予約受付開始 »