« Selecciones Magazine のヴィゴのインタビュー記事 | トップページ | シドニーのヴィゴ »

FILMINK のインタビュー記事より

Filmink2009apr先日、viggo-works のこちらに、オーストラリアの映画雑誌 FILMINK の4月号のスキャン画像があることをご紹介しましたが、記事そのものは判読できないものでした。

その後、Chrissie さんがタイプアップしてくださったものが、やはり viggo-works のこちらにアップされました。

 

ヴィゴの生い立ちからこれまでのキャリアを丁寧に紹介しながら、合間にヴィゴへのインタビューが入る形で、なかなか良くできた記事です。

でもとんでもなく長いので、ほんの一部分、ヴィゴ自身のコメントを選んでご紹介します。

 

そこにあるように演技する

                By Philip Berk

私たちは2、3週間前、彼の映画 Appaloosa について話をするために(そこである時間、彼の別の映画 Good についても話をした)トロント映画祭で会ったにもかかわらず、2、3週間後に別のプレスジャンケットのために私たちがニューヨークにいる時に、ヴィゴ・モーテンセンはさらにインタビューをしようと言った。聞いてもいないのに彼はなぜかを説明した。「現時点であなたが注目している別の映画が500本あることは知っている。」とモーテンセンは冗談を言った。「でも、私がこの機会をありがたく思う理由は、そのテーマやこの映画が引き起こす考えではなくて、主としてこれが地味な映画だからなんだ。私たちは他の映画ができるやり方で注目を引き付けるための予算がない。Good は注目に値するし、世間に広めるのにあなたのような人々の助けが必要なんだ。」

ヴィゴの方からインタビューを要求するとは、やはりすごく Good には肩入れしているんですね。記事では Good の内容が詳しく紹介された後、ヴィゴ自身の解説です。

「私たちの映画はこの時代についての多くの映画 - 今年のひとまとまりを含めて - と違って、あなたを解放してくれない。これはたやすい答えを与えない。だからこれは良い解毒剤になるだろう。多くの人々は、たとえナチのドイツやホロコーストについての映画に興味があっても、私たちの映画に苦しみを感じるんだ。これは最終的に英雄的な身振りで終わらない:私の役の弱腰の、卑怯でさえある気質にいらだっていた人たちもいた。ひどくイライラさせられる、だがより本当の人生だ。これがこのような状況で人々がすることなんだ。私が演じた人物は、思いやりのある人物だが、結局は彼は卑怯だと言うことができるだろう。彼は壮大な意思表示はしない。彼はあなたを隔たりを持ったまま映画館から立ち去らせはしない。『これやあれをした人々がいて良かった。』というのは無しだ。観客が後で自分たちは大丈夫だと感じるセーフティーネットはない。ニューヨーク・タイムズの記事は、アメリカの観客に第二次世界大戦映画は1つのジャンルになったと示唆していた。それらは西部劇のように、歴史に基づき精神的な重要度が減じられて。Good はそうではない。私たちの映画には真の英雄はいないのだ。」

それから、Appaloosa の紹介があって

「この映画は法と秩序と、とても伝統的な価値についてのものだと言えるだろう。」とモーテンセンは言った。「これは腐敗の一掃についてなんだ。私は風景が好きだし、馬に乗ることが好きだ。古典的なウェスタンの時代が好きだ。ただ西部劇に出たいというよりも、これがゆったりとしたペースで語られるのでこれが好きなんだ。エドはこのジャンルを改革しようとしたり、若い観客にアピールしようとしたりしなかったので、私はそれに参加するのを楽しんだよ。彼は言っていた『これが、このような物語が語られるやり方なんだ、そして私はこのジャンルを尊重するつもりなんだ。』」

ヴィゴ自身、不公正が放置されているのは見過ごせないという自分の性格から、保安官に向いているかも、などと言っています。

この後、ヴィゴの生い立ちが紹介されて、ちょうどロンドンで舞台の Good を見たとき、アルゼンチンとイギリスの間でフォークランド紛争(アルゼンチンではマルビーナス戦争)が起きた、などという話が出てきます。

さらにエクシーンとの結婚、ヘンリーの誕生があって...

この俳優は息子ととても強い絆を保っている。「彼は今は20歳で、以前のように彼と一緒に住んではいないんだ。」とモーテンセンは言う。「彼はいくらかデンマーク語を知っていて、実際は日本語を話すことを学んでいる。彼は料理することが好きで、私は彼の料理が恋しいよ。私も料理することは好きだね。私はキッチンではちょっと慌しくなるけれど。私がそれをしている間は落ち着いているんだ、でもそのことについてはかなりじっとしていられないんだ。毎日、おそらく自分がするべきことよりも多くのことをやろうとしている。だけれど本を読むのも好きだ。」 モーテンセンは私が彼の別の興味についてたずねると答えた。「映画や演劇を観るのが好きだし、友人たちと絶えず連絡を取り合うのも好きだ。ニュースを追って人々の注釈や新聞、インターネットを比較するのが好きだ。私はたぶん自分なりのやり方で、Good の中の私の役のように慌しくてんてこ舞いなのだろう。」

ヴィゴが料理した後の台所は、なんだか凄いことになっていそうです。coldsweats01
ヘンリー君が料理好きとは初耳ですね。

LOTRへの出演、そしてLOTR以後のキャリアの話の後、Good の役作りについて、

Good の知能の高い、だが道徳的には妥協したジョン・ハルダーを演じるためのモーテンセンの準備は、実用的、個人的双方のレベルで、当然、それに打ち込んだ広いものだった。「私は、当時読まれたであろう、多くのドイツ人作家のものを読んだり再読したりした。」と彼は説明する。「ドイツ人が著者のものだけでなく、ジョン・ハルダーのような文学の教授がその当時教えた作家のもの、プルースト、ハムスン、アメリカ人作家のものを。この映画で、彼が教室でプルーストを教えるのを見るだろう。私はベルリンでも時間を過ごして、そこで私は、あなたがジョン・ハルダーの家や研究室で見る本をすべて見つけたんだ。」

山のように古本を買い込んだんでしょうか?
さらに強制収容所の跡地を車で巡った話や、映画で使われる言葉はニュートラルにするためにイギリスアクセントの英語であることなどの後、以前にもインタビューで言っていた、ハルダー教授のメガネeyeglass の話です。

「メガネは表面的なこととはいえ、ぴったりのフレームを選ぶのに私は時間をかけた。わたしはこれらをその時代の写真を見てみつけた。たくさんの写真の中からそれを見つけたんだ。さらに衣装についても、彼らがやらせてくれる限り私も関わった。彼らを手助けしようとしているのだと衣装係の人々やヘアーとメイク人々がひとたび理解すれば、それは彼らが物語を語るのに寄与することを助けるので、彼らは少しも気にしない。実際は、私がこの映画で使ったのは3つの違ったフレームがあった。私が1つを持っていて、私は1つを監督にあげて、1つをプロデューサーの Miriam Segal にあげた。ちなみに彼女はこれをやり遂げようと12年間を費やしているんだ。これが製作するのが難しい映画だということは解ると思う。」

次の発言は、以前に話が中途半端に伝わって誤解を招いた、ドイツに対する偏見について、

モーテンセンはこの時代について、彼が以前には知らなかったことを何か学んだのだろうか? 「ドイツの歴史のこの時代に私は興味を持っていた。」と俳優は答える。「私はドイツの文化や音楽に敬服していたが、この役のための準備の中で、私の世代に共通のある種の偏見を持っていたことに気がついたんだ。私はドイツにたくさん行って、それでより受け入れるようになった。この役を演じることが、私がこの偏見を少し乗り越えることを可能にした。これは確かに良かったよ。」

誰だって、何がしかの偏見というものは持っているものですよね。偏見だと本人が気がついていないからこそ、偏見なんですよね。自分の偏見に気がついたところから偏見の解消が始まるのですから...

まだまだ記事は続くのですが、一番最後のヴィゴの言葉を紹介にして終わりにします。

「今は、私のエージェントが『ヒストリー・オブ・バイオレンスのこのスクリプトを読んでください。』とか『Goodのこのスクリプトを読んでください。』と言って、私がそれを気に入ったら、私はこの監督に会いたいな、と言うことができる。」とモーテンセンは説明する。「10年前、こんなことは起きなかった。私は金になるスターではなかった。私は幸運だったけれど、幸運はつかの間だということは理解しているし、幸運から抜け出して何かを成し遂げるさまざまな道がある。ひとつは進んでたくさんのお金を稼ぐことができるだろう。別の道は挑戦しようとすることができて、興味深い物語を語り、途中で何かを学ぶことができるだろう。これが私がやろうとしていることだ。」

|

« Selecciones Magazine のヴィゴのインタビュー記事 | トップページ | シドニーのヴィゴ »

Appaloosa」カテゴリの記事

Good」カテゴリの記事

Viggo Mortensen」カテゴリの記事

コメント

punktさん

毎日のように、長文の翻訳ありがとうございます。
PCのほうも大丈夫でしょうか? 
しかし日本の雑誌じゃ、こんなロングインタビューはやってくれないでしょうね。

「Good」が配給会社の資金難のおかげで宣伝不足、しかもストーリーも売りにくいというのは良く分かりました。ヴィゴだから一生懸命に宣伝してくれるけど、他の俳優だったらどうなっていたのやら…
もう「Good」の米オフィシャルサイトは消えてしまっていますpunch
オーストラリアやイギリスで何とかヒットして日本に来て欲しいです。

投稿: spring | 2009.03.23 22:12

springさん
ご心配ありがとうございます。PCはかなり危ないです(爆)
後継のノートPCを発注しましたが、手元に来るまでにあと1週間ぐらいかかりそう...
バックアップ用の外付けHDは直ぐに新しいものを手に入れたので、現在は引越しする必要があるデータをとにかく新しいHDに詰め込んでいるところです。

>もう「Good」の米オフィシャルサイトは消えてしまっています
げっ、本当だ! あまりといえばあんまりな...

投稿: punkt | 2009.03.23 23:13

ヴィゴのインタビュー記事は常に深い思考が感じられ時には哲学的でもあるけど
いつも大事な何かを教えてくれるので読むのが大好きです。
ご多忙なのに連日の翻訳有難うございます。

>偏見だと本人が気がついていないからこそ、偏見なんですよね。
>自分の偏見に気がついたところから偏見の解消が始まるのですから...

punktさんのコメント、琴線に触れました。教訓になるお言葉ですね。


スレッドに関係ないですが久しぶりでエクシーンを見ましたが・・・
以下自粛しま~す( ̄- ̄;)
http://loshabitantesdelacueva.blogspot.com/2009/03/vegas-cornudo.html

↓の名なし投稿は mikaでした(汗)。

投稿: mika | 2009.03.24 13:48

>ヴィゴの方からインタビューを要求するとは、やはりすごく Good には肩入れしているんですね

 アラトリステもやはりそうなので、2年後でも短い滞在でも来日プロモしてくれたのでしょうね。
 GOODも2年後位に公開されるかしら。公開されればいいほうだと思わないと(弱気・・)

投稿: mizea | 2009.03.24 20:20

mikaさん
つまみ食いみたいな翻訳ですけど、ちょっとでもお役に立てたなら嬉しいです。
エクシーンは相変わらず迫力ですね。coldsweats01

mizeaさん
Goodの主人公がかなりヘタレなので、海外では受けが悪いようですが、日本人はヘタレな主人公に案外感情移入しやすいような気がします。
アメリカでより、日本の方が向いていると思うのですが...

投稿: punkt | 2009.03.25 00:05

punkt さん 連日お邪魔虫してます(笑)
「Good」IMDbの公開予定にさえありませんでしたよね。
一部のファン以外には限定公開されたのを知らなかった可能性も。今の時代宣伝なしで集客には結びつかないです。

ダイアン・レインとの再共演が一時噂された「キルショット」ですが、ほぼ賞総なめしたミッキー・ローク効果を期待したのかようやく公開したら絶望的な成績でつくづくヴィゴが出演しなくて良かったと思いました(笑)。
配給元が「ザ・ロード」と同じワインスタインなんですよね。
12月にオールスター競演の「ナイン」も抱えてるから
「ザ・ロード」の扱いが今から心配です。同月にPJ監督「The Loveiy Bones 」 も公開されるし・・・。

クリスティーナと子供達は現在アルゼンチンに住んでるそうです。新しいCDと本の制作を進める為しばらくスペインに滞在してるとか。同じ時期にマドリッドに滞在する事を知って再会したのでしょう。友達ならよく有ることですよね。

投稿: mika | 2009.03.25 10:39

punktさん

先日、消えていた「Good」のオフィシャルサイトですが
今日見てみたら、復活していましたgawk

オーストラリアの公開に合わせて、こんなサイトも。
http://thecia.com.au/reviews/g/good.shtml#top

投稿: spring | 2009.03.25 18:10

mikaさん
連日のコメント、大歓迎でございます。happy01
ワインスタインは「ナイン」を今年のオスカーシーズンに大々的に売り込むつもりのようだと言われているようですね。
ほほう、クリスティーナさんはアルゼンチン在住なんですか。いろいろとヴィゴと接点がありそうですね。

springさん
公式サイトは一時的に消えていただけなんですね、でもなんで?
まさか、契約を更新するのを忘れていたとか?
オーストラリアでは盛り上がって欲しいものです。

投稿: punkt | 2009.03.25 23:03

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« Selecciones Magazine のヴィゴのインタビュー記事 | トップページ | シドニーのヴィゴ »