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Jyllandsposten 10月19日のインタビュー記事

viggo-worksで、Rosenさんがデンマークの新聞 Jyllandsposten に載ったヴィゴのインタビュー記事を紹介してくださっています。

写真入りの記事のスキャン画像
(スキャナにサイズが合わなくて一部分のみ)

記事の英訳

なかなか面白い記事だったので、ちょっと長いですが頑張って訳してみました。
記事は19日の新聞に載ったようですが、インタビューは展覧会オープニング前日の17日におこなわれたものだと思います。 

 

映画から写真へ

俳優:デンマーク系アメリカ人のハリウッドスター、ヴィゴ・モーテンセンは映画の仕事に付随する終わりのないプロモーション・ツアーにうんざりしている。これが、少なくとも1年間は離れていたいという理由だ。この土曜日、彼はロスキレで写真展を開き、月曜日には50歳になる。

彼は本当は私たちを歓迎したくなかった。あるいは取材を。実のところ彼はもはや映画も作りたくないのだ。
ヴィゴ・モーテンセンはカメラマンや記者がロスキレの Palæfløjen に入ってきた時、床にいた。デンマーク国王が1536年に離れるまで住まいとして使っていた場所。だから王の帰還なのだろう。あるいは、報道陣が彼の邪魔をした時に頑固に床に居続ける深く集中した芸術家なのだろう。
彼はTシャツ、ジーンズにソックスをはいていた。そしてソックスには大きな穴(訳注:穴は複数形!)があいていた。赤いTシャツの胸には”Hungary”とあった。これは映画”Good”の撮影中にハンガリーで一緒に働いたクルーからの贈り物だ。
私たちが部屋に入ってから5分経ったにもかかわらず、彼は事務局のマネージャーと彼の芸術以外の誰にも注意を払わなかった。だが、最後には我々の存在に気が付いた。
「一度に一つ以上のことができないんだよ。」とヴィゴは言って身振りで示した。彼はただ自分の仕事をしたかっただけなのだ。

 

ただの趣味ではない

そしてこれは仕事なのだ。詩を書くこと、写真を撮ること、絵を描くことと展覧会を準備することは彼にとって、ちょうど演技することと同じように重要なのだ。少なくとも。あるいは違った方法で重要なのだ。
ハリウッドスターとして、ヴィゴ・モーテンセンはたくさんのお金を稼いだ。そして彼にはこれが必要なのだ。中でも、彼が6年前に設立した出版社の財政の責務を彼は負っている。Perceval Press は他のだれも価値を認めない本を出版する小さな出版社である。
「ここ5年から7年間は、私はよく映画を撮ってきた。これはまた、自分が別のこともできるということを意味している。」とモーテンセンは言い、その後、彼は注意を私たちに向けた。そして、最初に見たときには内向的で隔たりを置いたようだった人物が、今は泡立ちはじめ、友好的で優しくなった。
「でもとにかく、映画を撮ることをやめようと思う。少なくともしばらくの間ね。そしてこれをやることをすぐに計画している。」と彼は宣言した。しかし同時に、昨年撮影した映画のプロモーションは完全におこなうとも強調した。

 

劇場と芸術

彼が取り組んできた映画は ”Good”、 ”Appaloosa”そして”The Road”である。3本の映画は、海外の批評家たちに高く評価されている。その見返りとして「識者」たちは賞を予想している。
だがそれはモーテンセンにとって関心がない。彼にはもはやこれらの映画のプロモーションをするエネルギーがないのだ。
「ワクワクするように聞こえるかもしれないけど、実際のところはホテルの部屋に座って、一日中、人々と話をするんだ。眠って、そして国から国へ旅する。もうずっとそんな風だよ。」とモーテンセンは言う。
彼は人生を楽しみたいし、何か他のことをする機会を彼にあたえる自分自身の時間をもっと欲しいと思っている。そして、再び舞台で演じたいと思っている。
「前にやってからとても時間が経っているんだ。でもそれは楽しいよ。それに、舞台を降りたらそれで終わりなんだ。それに続いて3~4ヶ月続く終わりのないプロモーション・ツアーはない。」とモーテンセンは言って、それを思ってうんざりしたように見えた。
彼は自分の芸術で生活ができればと望んでいる。ここで言う芸術は映画の仕事を含んでいない。これは、彼の絵、本や写真を利益のために売ることによって収益金を預金しなければならないということを意味している。今は世間のように、モーテンセンは通常はさまざまな組織にお金を寄付している。ロスキレの展覧会の収益金は、デンマークの”Dyreværnet”(動物保護)に行く。

 

このように見た

映画のキャリアは一時保留で、例えばロスキレの展覧会のようなもっと他の余地がある。モーテンセンはこの写真展を”Sådanset”と名付けた。これは、ある人が世界をどのように見たかということを表現しているからだ。ヴィゴがどのように世界を見たかを。Sådan Set.(訳注:デンマーク語で「このように見た」)
Palæfløjen の壁の、192枚の小さな写真が特徴づけている。これらは木の板に糊付けされてプレキシガラス(訳注:アクリル樹脂)で覆われている。これらはだいたい1.5cmほど間を置いた、2本の真っ直ぐな列状に掛かっている。写真の周りに額はなく、それはモーテンセンの当初の考えで破棄されたのだろう。彼は写真の間に関係を作ろうとしている。それらは共通の線でつなげられて、全体であるインスタレーションを形作っている。ある種の地平線が、一つのイメージから次のイメージへとぴったりと合っている。
「私が見つけたこれは、この世界の面白さなんだ。全体でね。近くで細部を熟視ることができるし、遠くからだと全体が見える。」とモーテンセン言う。
”Sådanset”に触れると彼は元気付いた。モーテンセンは熱心に私たちに彼の写真で覆われた小さな部屋を見せた。その画像の歴史や由来について話すとき、彼は大きな声で身振りを交えて語った。あるものはアルゼンチンで、別のものはモロッコで、いくつかは世界の反対側の端で撮られた。あるものは映画の仕事に関係して撮られ、別のものはデンマークの休暇中だ。
”Sådanset”は風景、動物、人々、その雰囲気と空のイメージを見せる。
「私たちはみんなつながっているんだ。」ヴィゴ・モーテンセンは微笑んで、自分のデンマーク語が少し下手なことを残念がった。2日間でもっと良くなると彼は約束して声を出して笑った。
この展覧会のアイディアは、彼が写真を見ていて、2枚の写真がお互いにある種連続していることに気が付いたことによる。興が乗って次の14日間、地平線を続けることができてよりパズルを完成することができる写真を見つけるため、写真の山をかき分けて作業をした。
モーテンセンの初期の本の一つからの5枚の写真も興味を引いた。5枚の写真はとてもよく似ているが、その出自は異なる大陸だった。これらの写真は、この芸術家によれば、人々と風景はつながっているということを示している。「これが私がどのように世界を見ているか、それがどのように私につながっているかということなんだ。でも、鑑賞者が何をこれから得るかは、私がどうこうできることではない。」と、彼自身の詩と写真の本を何冊も出版しているこの芸術家は言った。

 

十代の頃からの写真家

モーテンセンは写真芸術の初心者ではない。実際、彼は13、4歳の頃から写真を撮っている。
「人生は短いし、写真は私の記憶を安全にする一つの方法なんだ。」と多くの写真を見回して言った。
写真は、彼が飛行機からや地上でパチリとした瞬間なのだ。それらは抽象的であり、具体的だ。だがこの芸術家によれば、これらのすべてが同じように面白いわけではない。
「いくつかの写真は1枚単独でも良いだろう。他は面白くはない。」と彼は鑑定して続けた、「でもこれは全体だ。私にとってはそれが重要なんだ。」
1枚の写真よりも全体が重要な展覧会はヴィゴ・モーテンセンにとって初めてのことだ。これより先に、アイスランドで、ニューヨークのロバート・マン・ギャラリーで、そしてオーデンセの写真美術館で展覧会をおこなった。
全体が連携するということについて、モーテンセンは反応を心配している。だがカメラマンが彼の専門的な意見を彼に言うと、彼の心配は小さくなったようだ。
「それじゃあ、これは面白いと思う?」ヴィゴ・モーテンセンは素早くタバコを吸うために外に出る前に微笑んだ。彼が再び中に入ってきたとき、彼は長い髪にキャップをかぶっていた。それは赤と青。サッカーチーム、ランロレンソと同じ色だ。これはモーテンセンの大好きなアルゼンチンのチームだ。
サッカーはこの芸術家にとって大事なことで、彼自身も少しプレーする。その上、彼は詩を書き、ジャズを演奏し、絵を描く。本人によれば料理も上手とのこと。さらに後で喜んでお皿を洗う。
「私のことを絵描きとしてより料理の方が上手だという人がいるかもしれないね。」と言って、声を出して笑った。
「でもそれを楽しむことは禁じられていないから。」とこのスターは冗談を言った。
当初、ロスキレのこの展覧会ではモーテンセンの絵もある予定だったが、最近の映画のプロモーションに時間をとられてそれを完成する時間が彼にはなかった。

 

半分円熟して半分育った(訳注:デンマーク語の言葉遊びになっていて上手く訳せないそうです)

そして、モーテンセンの宇宙でその時間が素早く消えうせたとしても、それは彼を困らせはしない。明日、彼は50代の最初の歳になる。そしてそれは何も気にせずに起きる。一方で、彼は自分が生きている毎年に感謝している。
「ああ、確かにそれを感じるよ。年のせいで、自分にとって物事をゆっくりやるようになるし、もっと睡眠が必要になる。」と彼の誕生日をデンマークの家族と共にお祝いすると思われるヴィゴ・モーテンセンは言った。

舞台をやってみたい、という発言ははじめてですね。
ヴィゴの舞台は見てみたい!と思う反面、あのもごもごしゃべりがステージで通用するのか? という疑問も...coldsweats01

ヴィゴ、靴を脱ぐのなら、せめて靴下は穴のあいていないものをはきましょうね。wink

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コメント

長文の翻訳、お疲れ様でした。
デンマークの個展、始まるまではアイスランドとほぼ同じ内容なのかと
漠然と思っていたのですが、全然違ったんですね。
線で写真をつなげるアイデアflairは面白いです!
展示されているような形にするまでに、すごく時間と手間がかかりそうに
見えますけど14日間ですか。
それこそ寝る間も惜しんで没頭したに違いありませんね~。

もし舞台をやることになったりしたら、世界中からファンが押しかけて、
それはそれで毎晩大変なことになりそうですcoldsweats01

投稿: Aralis | 2008.10.22 22:10

Aralisさん
>それこそ寝る間も惜しんで没頭したに違いありませんね~。
本当にそうだろうと思います。
アイスランドの展覧会とまたぜんぜん違うので、これもぜひ見てみたいです。

最近は、オーリーやダニエル・ラドクリフのように、大人気の映画スターが舞台に出るのがはやってますから、それに比べればヴィゴのファンが押しかけてもまだ大丈夫なほうなのかもしれません。
でもチケットを取るのは難しそうだ。happy01

投稿: punkt | 2008.10.22 23:41

punktさま
記事の翻訳ありがとうございました。
記者の方がじっとヴィゴの表情や様子を観察して、丁寧に書かれていますね。そこにpunktさまの愛溢れる訳で大変可愛らしい記事だな~と感じました。
自分の作り出す、芸術に熱中している姿がいいな~。だけどちょっと反応を心配していたりするところも可愛いです。

プロモやっぱり、つまんなくて苦痛なんですね。
舞台のヴィゴも素敵でしょうが、、やっぱり映画じゃないと見にいけそうも無いし、ヴィゴを苦しめたくないですし~~。
う~~。

ロスキレでの皆さんの投稿写真もどれも素敵v

日本でちらっとでもヴィゴが拝んで見たいです。

取り留めもなく、すみません。
素敵な記事の翻訳ありがとうございました。

投稿: 稲荷 | 2008.11.08 13:06

稲荷さん
そんなにプロモーションに熱心ではないスターだってたくさんいるのに、手抜きをできないのがヴィゴらしいと思います。
写真であれ、映画であれ、出版であれ、ヴィゴは何に対しても全力投球しますから。
だからこそ、私たちも惹きつけられるんですよね。

投稿: punkt | 2008.11.09 00:10

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