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New York Times 5月27日の記事

Road_nytimesNew York Times のサイトに5月27日付けで、”The Road” の撮影現場を取材した写真入の記事がアップされています。
リンク先には、比較的大きな写真もアップされていますよ。

少々ネタバレですが、なかなかよい内容なので、かいつまんでご紹介します。

タイトルは「世界の終わりで、父と息子の力強い関係に磨きをかける」

【追記】 International Herald Tribune のサイトにも、記事の内容が同じで掲載されている写真が違う記事が出ています。

エリー湖畔での取材があったこの日(4月の末)は撮影スタッフが日焼け止めを塗るような素晴らしい晴天、すなわちこの映画の撮影にとっては最悪の日。

ヒルコート監督の経歴や、”The Road” の概要の説明の後、この映画をどんな風にするのか、監督の話が紹介されます。

「マッカーシの本で感動的で衝撃的なのは、これがとてもありそうに思えるところだ。」とヒルコートは言う。「だから、我々が求めるのは、派手でスペクタクルな『マッド・マックス』のようなものの対極にある、ある種の研ぎ澄まされたリアリズムだ。私たちは世界の終末の陳腐な表現を避けて、これをもっと自然な大災害のようにしようとしている。」彼は登場人物たちの服を、突飛なバイク乗りの服の『マッド・マックス』狂風というより、むしろホームレスの人々のようにイメージしたと付け加えた。彼らはごみをあさったものを着、体によく合わない衣類と、防寒のためにビニール袋を何枚も重ねて着る。

ジョー・ペンホールによる映画の脚本は、おおむねマッカーシーの原作に忠実であるものの、男の妻(シャーリーズ・セロン)との回想シーンが原作よりも膨らませてあるとのこと。
せっかくシャーリーズ・セロンを使うのですから、やはり出番は少し多めにしてあるのですね。

そして、この記事のメイン、ヴィゴとコディの関係についての話になります。

父親を演じるヴィゴ・モーテンセンも同じことを言った。「これはラブストーリーであると同時に、我慢比べでもある。」と説明して、すぐに付け加えた。「積極的な意味でだよ。彼らはこの困難な旅にあって、父親は基本的に息子から学んでいるんだ。だから、もしもこの父と息子の関係が上手くいかなければ、この映画も上手くいかない。それ以外は重要ではない。なかなかいい映画以上には決してならないかもしれない。でもコディとなら、これはすごくいい映画になるチャンスがあるし、偉大な映画にさえなるかもしれない。

コディとはコディ・スミット・マクフィーのことで、息子を演じる11歳のオーストラリア人だ。彼がこの役のテストを受けた時、誰もがびっくりして、子供を配役することに対して映画制作者たちが感じていた懸念を大幅に削減した。超自然的に、ほとんど気まぐれなやり方で、瞬間的に彼がアクセントを変えて、子供から映画スターに変身するので、ある撮影クルーはひそかに彼のことをエイリアンと呼んでいる。クライマックスの感動的なシーンの撮影の翌日、セットの人々はまだコディの演技に驚嘆していた。何人かは、ただモニターを見ていただけなのに、気持ちをかき乱されて、こっそりサングラスの陰で涙を拭わなければならなかったと言った。

小説では、父と息子は優しくかつ実際的な関係を持っている。彼らは巨大な異変に対して生き延びようとしていて、結局のところ、無駄話をするのに十分な時間がない。セットの中でも外でも、モーテンセンと彼の共演者はほとんど同じようにふるまう。エリーで、コディの父が少し離れた時、成長した息子を一人持っているモーテンセンは、彼のスウィートからコディのダブルの部屋に移ってきて、一緒にベッドに飛びのった。撮影中、モーテンセンはコディを保護し、例えば彼をグッと引っ張り過ぎたり、引きずるのが強すぎたときには心配したが、彼を対等な、たまたまとても違ったやり方で仕事をするプロフェッショナルな同僚として扱った。

ひとたび彼のトレイラーから現れると、モーテンセンは多かれ少なかれ一日中役柄にとどまっている。あご髭をはやし、やせ衰え、深く入り込んで真剣に、彼自身から離れて、しばしばタバコを吸う。一方、コディはボロボロのセーターを着て、ウールの帽子と彼には大きすぎるパンツをはいて、テイクの合間にハミングをしながらあたりを歩き回る。

どうやら、ヴィゴが役に入り込んでしまうタイプなのに対して、コディは瞬間的に切り替えができるタイプのようです。

父親が息子を肩に担いで、砂だらけの道を彼らの持ち物を盗んだ男を追いかけるシーンで、モーテンセンは息が切れて疲れ果てて見えるように、快走してからジョギングで位置についた。コディはきっかけで自然に足をひきずりはじめ、モーテンセンは彼を袋のようにさっと拾い上げた。

いくらコディ君がほっそりしているとはいえ、11歳の男の子を抱え上げて走るのは、けっこうきついと思うのですが。
さらにこんなエピソードも。撮影に邪魔な日差しを避けるため、大きな日よけをかざして撮影をしていたそうなのですが、その日よけの位置をスタッフが調整しているときの話。

待っている間、モーテンセンは戻ってきて気難しくモニターを見ていた。一方、コディは砂の中の甲虫を掘り出して、とりわけ丸々とした一匹をモーテンセンに見せた。

「うまそうだな。」とモーテンセンが言った。彼が冗談を言ったのか、飢えているであろう男として言ったのかは、はっきりとしなかった。

ヴィゴの場合、本気で「うまそう」と言っている可能性も否定できないんですけど。coldsweats01
この後、共演のマイケル・ケニス・ウィリアムズとのシーンの話の後、長い一日の撮影が終わりを迎えます。

ヒルコートが撮影終了を告げると、疲れきったモーテンセンは、メイクアップトレイラーに向かい、そこに隠し置いてあるワインを出した。少したって、顔の煤を洗い落とし、彼の頬がやや赤みを帯びて、コディは立ち去る前にモーテンセンにハグをした。モーテンセンは彼の額にキスをした。

「太陽のせいで今日は外でリズムをつかむのが難しかった。」とモーテンセンは、メッツの旗、モントリオール・カナディアンズのジャージとアルゼンチンのサッカーチーム、サンロレンソの旗で飾られた、彼のトレイラーに戻る道で言った。「でもコディはいつでも動じないんだ。彼を子供として考えてもいないよ。彼がこの映画でやったことを、以前に他の誰かがやったのを見たことがない。そして、彼の毎日のような瞬間を、一度も経験したことのない大人の俳優はたくさんいるよ。彼以上に素晴らしいパートナーと仕事したことがあるとは言えないね。」

彼は立ち止まってケータリングテーブルからハンバーガーをパンなしで掴むと、半分むさぼり食べた後で付け加えた。「私はコディを友人として考えている。私たちは、言わば長年連れ添った夫婦みたいなものだ。それが私たちの関係だよ。」

11歳の少年との関係を、長年連れ添った夫婦にたとえるというのは、かなり変わっていると思いますが、直接口に出さなくてもツーカーの仲、ということなのでしょうか。
ヴィゴがコディを保護しているように書かれていますが、半年後のプレミアなどでは、コディ君がヴィゴをエスコートしているのかもしれませんね。bleah

最後にハンバーガー、ただしパン抜きとあるのは、ウェイトコントロールのために、炭水化物を控えているということなのかな?

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コメント

punktさん、信じてお待ちしてました!紹介させてくださいね。
ヴィゴとコーディーくん、いい関係みたいですね。演技の上でもプライベートでも。
映画の仕上がりも楽しみ。来年の今頃は日本でも観られるといいですね。

>ウェイトコントロールのために、炭水化物を控えている

わたしもそう思いました! やってみる価値はありそう(笑)

投稿: Eriko | 2008.05.28 00:34

Erikoさん
ご紹介ありがとうございます。
この映画、はやく見てみたいです。

投稿: punkt | 2008.05.28 00:52

punktさん
いつもありがとうございます!
撮影は終わったばかりなのに、次々に出てきましたね。
コディ君、11歳にしては背が高い! ヴィゴの肩位でしょうか、重いでしょうね。
それにしても、パンは食べないが肉は食べていて、あんなに
ガリガリに痩せることが出来るなんて…(チョコも食べてるし)
どんな体質してるんですか(笑)

投稿: spring | 2008.05.28 10:00

springさん
ヴィゴはすごくほっそりしてますが、病的にガリガリという感じではないようです。
スポーツ選手でも、マラソン選手なんてすごくほっそりしてますよね。ああいう感じではないかと。
炭水化物を減らして高タンパクの食事にしてるのかなぁと。
チョコはその昔、インカでは不老の薬でしたからね、あれはいいんです(笑)。

投稿: punkt | 2008.05.28 22:31

>ヴィゴの場合、本気で「うまそう」と言っている可能性も否定できないんですけど
 爆笑! 私もそう思いましたけど。というかファンの多くがそう思ったのではないかしら。

 うまい子役さんは瞬発力があるタイプの子供が多いように感じますね。

投稿: mizea | 2008.05.28 23:06

お出かけ前の忙しいときに、いろいろと興味深い記事を訳してくださってありがとうございました♪

甲虫の幼虫ですか・・・うーん、カメラが回っていたら、食べちゃったかもしれませんねぇ(爆)

ところで、ご紹介の写真を見ると、「カート」というのは、ショッピングカートではなくて、リヤカーだったんですね。
映画観るときにサッカーパジャマを思い出さずに済むかな、とちょっと安心したりして(笑)

投稿: mate_tea | 2008.05.28 23:38

mizeaさん
>うまい子役さんは瞬発力があるタイプの子供が多いように感じますね。
子役は人生経験だってぜんぜん少ないわけですから、瞬間的に役の本質をつかむことができるような子が、名子役といわれるんでしょうね。

mate_teaさん
えぇ~と、お話の最初のほうではやはりショッピングカートを押しているんです。
だからやっぱりパジャマを思い出しちゃうかも。

投稿: punkt | 2008.05.31 07:38

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