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「ノーカントリー」

Nocountryノーカントリー
原題: No Country for Old Men

当初は見に行くつもりはなかったのですが、何度も映画館で予告編を見ているうちに、おかっぱ頭に濃いラテン顔で非情の殺し屋という、なんともミスマッチなキャラクターに惹かれて初日に見に行ってしまいました。

偶然、ハンティングの途中で麻薬の取引のもつれから死屍累々となっている現場に行き合わせて、残った大金をネコババしてしまい逃げる男(ジョシュ・ブローリン)、金を取り戻すために雇われた不気味な殺し屋(ハビエル・バルデム)と、二人を追う老保安官(トミー・リー・ジョーンズ)の話。

とにかく暴力的な映画でした。
さかんに暴力的だといわれたイースタン・プロミスなんて、ノーカントリーに比べたらはるかに情緒的で叙情的。死人の数も、ざっと数えただけでイースタン・プロミスの4~5倍はいます。wobbly

本来、主人公はトミー・リー・ジョーンズなんでしょうが、まずなんといってもハビエル・バルデム扮する殺し屋アントン・シガーのインパクトがものすごい。

まるでスピードを落として再生しているテープのように、地の底から響くような低い声でゆっくりと話すのも、前代未聞の武器に使う圧搾空気ボンベを引きずるように持って歩くのも、ほとんどまばたきしない迫力の目も不気味ですし、ほとんど痛覚というものを持っていないのじゃないかと思わせる不死身の姿は、人間というより死神そのもの。

めったやたらに人が殺されるので、シガーと一緒に誰かがいるシーンを見ると、片っ端からこの人も殺されるのでは、とずっと緊張を強いられて、体に力が入ってしまってとっても疲れました。

音楽をまったく使っていないのも効果的です。

映画の最後がやや唐突で、理解できないと言われることも多いようですが、この映画も答えを与えない、観る人に考えさせる作品なんですね。

およそ万人向きとは思えない作品なので、よくオスカーの作品賞をとったものだと思います。
老保安官が嘆くアメリカの現状を、象徴的に表している世界観のシンボルがあのアントン・シガーなのかもしれません。

 

ノーカントリーの前に、バットマン映画の最新作「ダーク・ナイト」の予告編を上映していました。
あの、ヒース・レジャーがジョーカーを演じた作品なのですが、予告編でもバットマンはちょっとしか出てこず、ほとんどジョーカー主演の映画かと思うほど、ジョーカーが出ずっぱりなのですが、これが鬼気迫る感じですごく怖い!
ジョーカー役がヒースの神経を擦り減らしたともウワサされていましたが、これだったんですね。weep

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