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EL PAISの記事の紹介(その3)

EL PAIS Semanal の8月6日付けのアラトリステの記事の続きのご紹介の最終回です。
viggo-works の paddyさんの英訳を参考にさせていただきました。

その1)、(その2

今回は記事の最後の部分で、記者も別の方になっています。
原作者のペレス・レベルテについての記事ですが、ヴィゴに言及した部分もありますので、抜粋してご紹介します。

彼自身の眼差し
              By Juan Cruz

「私はカピタン・アラトリステではない。(だが)アラトリステの物の見方は、私のやり方と同じだ。」

原作者のアルトゥーロ・ペレス・レベルテは、17世紀のスペインを、お嬢さんのカルロッタやその同世代の子供たちに理解させるために、このアラトリステのシリーズを書き始めたようです。

ペレス・レベルテはそれほど多くの情熱を、17世紀のスペインについてのレッスンと考えた彼のサガの執筆に注ぎ込んだので、人々は彼がアラトリステなのかとよく訊いたのだった。彼の小説に基づく映画が、今まさに公開されようとしていて、ペレス・レベルテは同じ質問に同じように答えている。「アラトリステはアラトリステだ。だが、彼の眼差しは私のものだ。彼は私が作り出した人物なんだ。そしてアグスティン・ディアス・ヤネスがやったことは、この眼差し、動きと、時には不愉快なことを取上げたことだ。アラトリステにはスペイン人であることの悲劇があるんだ。」

彼は、場合によっては人々が忘れたいと思っている、歴史上の暗黒面も、現代に通ずることだと考えているようです。

「彼は時代遅れのキャラクターでも、古いキャラクターでもない。人々は彼を通して世界を見ることができるだろう。」と小説家は言い、彼はこの映画の中に現代性の印が欲しいと思っている。ディアス・ヤネスが脚本案を彼に見せた時、著者はそれを承認した。彼の小説のうちの8作品が、これまでにあるいはこれから映画の原作となるが、彼はめったに撮影には行かず、彼はいつも「監督が必要とする人以外の誰も邪魔をしないほうが、彼が仕事をするのにより良い。」と知っている。そこで、彼は単に脚本とキャストを承認した。キャストの先頭のヴィゴ・モーテンセンは、彼の心を捕らえた。「彼はアラトリステだ。私が考えた人物、私が書いた人物だ! 彼はほとんど素描の中から出てきた人物のようだ。!」

「私はとても映画が好きだ。それは人々を魅了する。それは、映画の後で再創造され、尊重されるようなキャラクターを創造した時、著者が望むことだ。アグスティン・ディアス・ヤネスはこの国に重要な奉仕をし、しばしば忘れられ、汚染され、汚れた歴史の一部を理解し考える助けをした。彼は映画をただの冒険と剣戟の映画にすることもできた。だが、何よりも彼は、スペイン人や兵士が生きていたこの時代の暗黒面、孤独、貧困、見捨てられたことを尊重しようとした。そしてヴィゴは、狂信的な人々や愚か者たちに逆らう、高まる孤独に生きる、疲れきったヒーローのアラトリステなのだ。このアラトリステの顔、忠誠なる兵士、体面を権力者に押し潰された、良き主君を持たぬ良き家臣は、ヴィゴが伝えるものだ。彼はずっと前からアラトリステのようだった! そして本当は、アラトリステがヴィゴをスペイン人にしたのだと私は思うのだ。」 最初のこの映画のスクリーニングで「どれほど俳優たちが自分たち自身の仕事から生じる感情に反応するかを見ることは感動的だった。彼らが感動して泣いているのを見ることは、アグスティンにとっては、おそらく満足することだったに違いない。だが、このようなたぐいまれな方法で彼らが生命を吹き込んだ、これらのキャラクターを創造した私にとって、それは考えるだけでもすごいことだった。そして、本当にこの映画を成し遂げようとこだわったプロデューサーのアントニオ・カルデナルにとってもそうだったろう。

映画の「アラトリステ」は、作者のペレス・レベルテも、かなり満足したできのようですね。ヴィゴこそ、まさにアラトリステだと、これほど原作者に強く支持されて、ヴィゴも心強いことでしょう。

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コメント

この人、当時のスペイン政府の無為無能・堕落・背信っぷりを描く時が一番筆が踊ってるんですけど。

投稿: かとう | 2006.08.16 01:56

かとうさん
ペレス・レベルテの旦那は、戦争や紛争の問題を専門とした記者だったそうなので、現代にも通じる社会的な問題をあばくのが一番生き生きとするのかもしれませんね。
映画の制作発表の記者会見(ペレス・レベルテも同席)の記事を読むと、監督が「歴史を美化したりしない。ありのままに描く。」と強調してましたが、原作がそこに力点を置いていたからだったんですね。

投稿: punkt | 2006.08.16 12:38

3巻なんか兵隊のみじめさがビシビシ伝わってくるとですよ

マラテスタ師匠が登場しないのだけが哀しい。でもアンヘリカちゃんは相変わらず悪辣非道で隊長も脱帽しています。

投稿: かとう | 2006.08.16 17:14

かとうさん
戦場が主なる舞台では、一匹狼のイタリア人の殺し屋は活躍しにくいのかな?
あ、でも戦場に出るわけではない、アンヘリカちゃんは活躍するんですね。

投稿: punkt | 2006.08.16 22:58

アンヘリカちゃんはちょっと凄い登場の仕方でしたねえ。倒れました私も。

投稿: かとう | 2006.08.18 22:25

かとうさん
アンヘリカちゃんそんなにすごいんですか?
3巻目まで、気長にまたなくちゃなりませんね。

投稿: punkt | 2006.08.20 21:26

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