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雑誌 COVER の記事

下の記事でもご紹介している デンマークの雑誌 Cover(2005年11月号)の記事を、デンマークの Annaさんとその協力者の方たちが、英語に翻訳してくださいました。
viggo-worksで紹介された、Coverの記事(英語翻訳版)から、内容を抜粋してご紹介します。

悪いヴィゴ - 良いヴィゴ

Master FatmanとCover誌は、デンマーク系アメリカ人の世界的スターと、コペンハーゲンのセント・ペトリホテルで会い、善と悪、戦争と愛、映画、そして、アメリカを一度も訪れたことがないのにラース・フォン・トリアーとペーター・オールベック・イェンセンが作る、アメリカについての批判的な話が、なぜ大人気ないのかについて話した。

この後、ヴィゴに会うまでのいきさつなどがありますが、そこは飛ばしてインタビューの本文へ。(以下、F:Master Fatman、V:ヴィゴ、C:Cover誌)

F:今朝、私は息子に、ある俳優にインタビューするので幼稚園に迎えにいけないと言ったんです。彼は「誰なの?」と聞くので、LOTRの表紙を見つけ出しました。私があなたの写真を指し示すと、ウィルヘルムが聞くんです「彼は良い人? 悪い人?」 あなたは良い人ですか、それとも悪い人ですか?
V:他の人間と同様、両方だよ。
F:どれぐらい良くて、どれぐらい悪いんでしょうか。
V:それはその日と状況によるね。それはその時その時で変わるよ。朝起きたとき、ベッドに入った時とは同じ人じゃないんだ。行動にも多くのやり方があるよね。それは状況によるな。誰に対して話しているか、どれだけ良く眠れたか。そして、世界のどこにいるのか。
F:あなたはこの日は-「私は悪人だ」と感じるような日には、何か特別なことをしますか?
V:そうだね、簡単に気難しくなるよ。もしも、気分が悪ければ、悪い気分を投影して他の人々に対して不機嫌になる。
F:デンマークにいてアメリカを見るとき、ヴィゴは自分の意見を持っているいいやつで、良い人間のように見えるのに、なぜ彼はあんなに悪人が多い国に住みたがるのだろう、と思うかもしれませんね。
V:アメリカには良い人もたくさんいるよ。その中の1人がデイヴィッド・クローネンバーグだね。HoV はアメリカ社会を解説していて、その映画から社会がますます複雑であることを学べるように、アメリカの暴力について述べている。

この後、クローネンバーグ監督といかに良い関係だったか、という話と、クローネンバーグ監督の経歴の紹介があります。

F:あなたは、少したりとも悪を何かに使うことができると信じますか? 良い戦争というものがあったことがあるのでしょうか? 戦争が何か良いことをしたことがありますか?
V:私は知らないな。基本的に、私は暴力の中に何か良いことがあるとは信じない。一方で、暴力は人の生活の一部だ。人の生活の中に暴力がない世界というのは、決して存在しないと思うね。
F:この映画の製作は、あなたの悪い面について考えさせましたか?
V:暴力とその影響に加えて、私はあらゆる関係性について考えたよ - 父と息子、カップル、あるいは兄弟 - 努力しなければならない関係について。さっき、人はいつでも同じではないと話したように「ああ、彼女はこんな感じだ」という関係は、遅かれ早かれ死ぬんだ。

ここで、ちょっとばかり遠くをぼんやりと見つめていたヴィゴが、突然、Master Fatmanのズボンのポケットから下がっているキーチェーンにトルコの国旗が付いていることに気がつきます。

V:今日、こんなものを身につけているなんて、信じられないな...(笑)...腹が立つ! あなたはデンマークのナショナル・サッカーチームのTシャツを着るべきなのに。

このインタビューの前日に、ワールドカップのヨーロッパ予選リーグの最終選があって、デンマークは負けて予選落ちが決定したんですよね。そして、トルコはデンマークと同じグループで、最終戦に勝ってプレーオフ進出を決めたばかりだったんです。

C:あなたは愛と関係について述べました。たった今、あなたの人生の多くを何かが満たしていますか?
V:(笑)なんて上手い質問の仕方なんだ...そうだね、だけど私は通常これについては話さないんだ。友人とも、特にジャーナリストには。
F:私たちは良い日と悪い日について話しましたよね...悪いに日には、あなた自身、誰かをひっぱたきたくなりますか?
V:どちらかといえばやらないな。それは私が求めることでもないし、それで幸福にもならないし。むしろ、逃げ出すね。
F:すべての人は善と悪の両面があるとはいえ、良い面に集中することを選択するのは良いことだとは信じないのですか?
V:信じるよ。でも、暴力を避けることはできない。それは人間の生活の一部なんだ。暴力を避けることが最良であるにもかかわらずね。

この後、ヴィゴ自身も今のアメリカ政府のやり方には批判的だが、ラース・フォン・トリアーとペーター・オールベック・イェンセン(「ドッグヴィル」の監督と制作総指揮で、二人ともデンマーク人)について、アメリカを訪れることもなく、アメリカについて批判的な作品を作っているのは大人気ないと思う、と述べています。

V:(大声で笑って)さあ、私はデンマークで決して仕事をもらえないぞ...私は、ラース・フォン・トリアーとペーター・オールベック・イェンセンの仕事をとても尊敬していると言わなきゃいけないね。彼らには会ったことはないんだ。でも、彼らがやり遂げたことは、目覚しいと私は思うよ。だが、彼らはとても多くのものを逃している。ただの芸術家としてだけでなく、人間としてもね。そしてそれを自慢していることも。私はそれは大人気ないし愚かなことだと信じる。旅をして、何かを経験したデンマーク人、私は彼らに感銘を受けるね。旅をして世界について学んだアメリカ人のようにね。なぜなら、その道の上には、戦争を、人種差別を、それらすべてのくだらないものを避ける可能性があるからね。別の道では、「いや、私はしない。彼らは馬鹿だ。」と言うだろう。それはとても大人気なくて前向きじゃないと私は思う。

そして、インタビューを終わらせようとした時に、クローネンバーグ監督が部屋に入ってきます。

監督:私は、君のデンマーク語が本当はあまり上手くないと聞いたよ。デンマークのアーノルド・シュワルツネッガーかなんかみたいな、変な訛りがあるってみんなが教えてくれたんだ。
F:私が理解できなかったのは、たった3つの言葉だけですよ。

最後に、viggo-worksにアップしてくださった写真に添えられた説明文です。

緑のシャツ:暖かくリラックスしたヴィゴ・モーテンセン、セント・ペトリホテルにて
モノクロ:頭と心に多くのものを持つ男
Master Fatmanとともに:誰かをひっぱたきたいと思うような日がありますか? どちらかといえばやらないな。むしろ逃げるね。
黒いTシャツ:デンマークの救世主? ヴィゴの手のひらに注目 - 十字架に架けられたような傷が、映画制作のときについたようだ。(翻訳したAnnaさんの注:もっと地上的なこと。ヴィゴは家で木を植えていて、シャベルで仕事をしていてまめができたんです!)

相変わらず、ヴィゴとクローネンバーグ監督がそろうと、すぐに冗談が飛び出すんですね。(笑) Annaさん、英訳ありがとうございました。

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コメント

「Cover」の訳、ありがとございます。
トルコのキーチェーンを見つけた時のヴィゴの表情&しぐさが、ちょっと気になったりして(笑)
サッカーのことになると熱くなりそうだから、すごいリアクションした絵が浮かんでしまいました(笑)
しかし、ヴィゴと監督さんって、ほんといいコンビですね。

投稿: てっちゃん | 2005.11.10 10:49

てっちゃんさん
トロントで、わざわざモントリオール・カナディアンズのグッズを身に着けて、トロント人の神経を逆撫でした報いが来たのでしょうか(笑)
ヴィゴと監督の冗談の応酬は、きりがないみたいですね。

投稿: punkt | 2005.11.10 21:46

邦訳ありがとうございます。
>ヴィゴに会うまでのいきさつなどがありますが、そこは飛ばして

 そのいきさつ部分にエネルギー使って読んでしまいました。だから「ラース・フォン・トリアーとペーター・オールベック・イェンセン」のあたりで、ぼろぼろ力尽きました。
 英語ダメだと、「読んでみよう」のエネルギー配分が大切です。ふぅ!

 でもその「いきさつ」部分は、記事全体に占める割合がけっこう多かったですよね。 なぜかなとか考えまして、、デンマークにハリウッドスターがプロモで訪れることはあまり無くて、こういうスタイルの取材は珍しくもあり、またその対象が半デンマーク人の俳優だということが誇らしくもあり、、そういうことで結構長めになったのかしらんと考えました。
 うがった考えかも(それに失礼かも)しれませんが。

 クローネンバーグ監督のイメージががらがらと崩れ落ちていく、aHoVプロモの日々。 以前はマニアックな気難しそうなイメージを持っていて、aHoVの話が流れたころちょっと調べたら「トロントの公園(大学構内だったかも?)で、あったりすると、作品のイメージと違って穏やかな感じ」というのを読んで、ふーんと思っていましたが。 なんかそれとも全然ちがう・・・ヴィゴさんとも話があうのもわかる気がします(あ、それはそれでどうなんだー)

投稿: mizea | 2005.11.10 23:21

mizeaさん
「いきさつ」の部分。確かに長かったですよね。
ヴィゴにプレゼントとするためにマリファナ(!)を買う話がでてきたりして、ちょっとびっくりしたんですが、デンマークではマリファナは合法なんですね。

>クローネンバーグ監督のイメージががらがらと...
私は今まで、クローネンバーグ監督作品を観た事がないので、特にイメージはなかったんですが、ヴィゴとユーモアのセンスの波長がとっても合うみたいですね。

投稿: punkt | 2005.11.11 00:09

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